【丁寧解説】その英単語は本当に伝わる?アメリカ人に伝わらない和製英語25選

【丁寧解説】その英単語は本当に伝わる?アメリカ人に伝わらない和製英語25選

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アメリカへ旅行や留学、ワーキングホリデーなどで滞在する際には、越えるべき課題のひとつとして「英会話」というハードルがあると思います。

英語とは私たち日本人にとっては義務教育で教えられることもあり、今や身近な存在。生活の中にも、英語があふれています。

ただ、言葉とは行き着いたその土地の文化や人の流れに沿って変化し、馴染んでいくもの。英語も、日本人にとってフィットするように扱われていますね。

それが「和製英語」という形で、カタカナ表記の言葉になって日常生活に浸透しています。

しかし、和製英語をそのまま英語のネイティブスピーカーに対して使っても、通じないことがあります。

「同じ英語を使っているはずなのになぜ?」と思うかもしれませんが、和製英語とは日本人に馴染みやすいように本来の英語の作法と異なって使われるものですから、実は、かえって英語圏ではわかりにくく変化しているものばかりなのです。

ここではアメリカ人に通じない和製英語について、詳しい説明とともに25個の例をご紹介します。この記事を通して、アメリカ人との正しいコミュニケーション方法を学んでいきましょう。

アメリカでは通じない!シーン別和製英語20選

会話が通じない

「コーヒー」や「ミルク」、「アート」や「カルチャー」のように、日本人が日常的に使う言葉の中には英語もおおく取り入れられています。

しかし、そういった日本人に馴染ませた発音の英語、「和製英語」の中には、アメリカ人に通じないものも含まれています。

そのようなアメリカ人に伝わらない英単語を使ってしまうと、会話の中で思わぬ誤解を生むかもしれません。

逆に、アメリカにも「米製日本語」のようなものがあります。アメリカでは「紅茶キノコ」と呼ばれる発酵飲料のことを「コンブチャ」と呼びますが、日本人にとっての「昆布茶」とその「紅茶キノコ」は味も効能も全く異なる別物ですよね。

そうした、言語の誤った伝達は多々あるものですから、日本人だけが間違った外来語を使っているというわけではないのです。

とはいえ、コミュニケーションをするときには誤解は無い方がスムーズですから、「この和製英語は通じない」という知識は持っていた方が役に立つでしょう。

ここから、使用しがちな和製英語を20種紹介していきます。アメリカに滞在する前に、この知識を頭の片隅に入れておくことをおすすめします。

ヒト・モノに関する和製英語

テンションの高いオフィスワーカー

まずは、人や物に関する単語を紹介します。

たとえば、「なんの仕事をしているの?」と聞かれたとき。「サラリーマン」とは和製英語ですから、「I am a salary man.(私はサラリーマンです。)」と答えても、相手にとっては「給料人間」のようなニュアンスとなるため、わかりにくくなってしまいます。

また、「アルバイト」も元々の語源は英語ではなく、ドイツ語で「仕事」という意味を指す「Albeit」が語源になっているので、アメリカ人には伝わりません。

そして、料理人の人には厳重に注意していただきたいのが、「自分はコックさんです」というような言い方。言いたい単語自体は間違いではないのですが、「コック」という発音をしてしまうと、英語のとあるスラングの発音と同じになるため、思わぬ事態になりかねません。

このように、自己紹介の時点で会話がつまづくのは避けたいですから、自分の職業を英語でなんというのかは把握しておきたいところです。

また、道具などの物に関する言葉も、伝わらない和製英語は思いのほか多いですから、注意が必要な時もあるでしょう。

その一つとして、ビニールやペットボトルなどのよく使う物も、アメリカでは異なる言い方をしています。

そして、アメリカ人と交流しようとトランプで遊ぼうとして「Let’s play trump!」と言ってしまうと、今の時勢としても妙な誤解が生まれるかもしれません。

以下で、一つずつ詳しく解説していきます。

「サラリーマン」

おそらく多くの方がこの職業についている「サラリーマン」

よくつかう単語だけれども、そのままだと伝わらない和製英語の代表格とも言えるのではないでしょうか。

これは給与を意味する「Salary」にヒト(男性)を意味する「Man」をくっつけた複合語の和製英語ですが、実はこの「Salary man」という言い方は、徐々に欧米に逆輸入のかたちで浸透してきているようです。

とはいえ、日本人の少ない地域ではやはり伝わらないこともあるかと思いますし、英語なりの言い方をした方がスムーズにいくでしょう。

一般的に、会社の事務方としてのサラリーマンという時には、英語で

Office worker

と言います。

日本で女性のサラリーマンのことを「OL」と言いますが、こちらは「Office lady」の略ですよね。こちらと少し似ているかもしれません。ただ、女性の場合でも、「Office lady」ではなく「Office worker」と、ユニセックスに使用します。

また、外回りの営業を主に業務としているならば、「Office worker」よりも

Businessman

というほうがしっくりくるでしょう。

そして、事務職でも営業職でもどちらでも使える言い方が、こちらの

White collar worker

です。

「white-collar」というのは「白い襟」という意味になりますが、白いワイシャツを着て仕事をする、つまりスーツを着て働く人を意味します。

よって、「white collar worker」と言えば、スーツで働く人全般を指しますから、シンプルで使いやすいですね。

ただし、「I’m a white collar worker」という自己紹介は、漠然としすぎる上、肉体労働者である「Blue collor worker」に対しては嫌味のようになり得るので、あまり使いません。

「会社員」ということひとつとっても、どのような仕事内容であるかは様々ですから、そこも含めて説明したほうが相手にとっては親切になるでしょう。

「私は〇〇会社で働いています」という言い回しなら、こちら。

I work for 〇〇 company.

こちらなら、短いフレーズでも具体的ですね。〇〇には企業名を入れる場合は「company」をつけなくても構いません。

ビジネスや交流のシーンでの会話は、分かりやすく丁寧に、を心がけると良いでしょう。

「アルバイト」

「アルバイトで働いています」とアメリカ人に伝えたいとき、どのような単語を使えば伝わるでしょうか。

先に述べたように、「アルバイト」という語はドイツ語が由来で、アメリカ英語には渡ってきていません。

ですから、アメリカ英語なりの説明をすることになります。もちろん、アメリカでもカフェやレストランなどでアルバイトのシステムはありますから、同じ働き方を表す言い回しがあります。

アメリカ英語で「アルバイト」はどのように訳すかというと、

Part time worker

となります。

日本で「パート」という働き方がありますが、それはこの「Part time worker」の略です。

「パート」と「アルバイト」は考えてみれば給与形態は同じですし、会社によって定義の違いはあるかもしれませんが、ほぼ同意義ですよね。

とにかく、どのような仕事でも短時間、時給制の非正規雇用で働くことを「Part time worker」と言いますので、自分がそれに当てはまったときはそのように言いましょう。

「コック」さん

現代で料理の仕事をする人のことを「コックさん」ということは少なくなっているかもしれませんが、それでも英語で料理人のことを「コック」と発音する人は思いのほか多いのではないかな、と思います。

その発想自体は全く間違っていません。料理人のことは英語で「Cook」なので、ぱっと見の印象だと「コック」と発音するのもおかしくないように見えますよね。

しかし、この単純なミスが、もしかしたらセクハラ問題につながってしまいかねない重大なミスになる可能性を秘めているのです。

実は、日本語の音で「コック」という発音をすると、「雄鶏」を意味する「Cock」と捉えられてしまうかもしれません。また、これは英語のスラングで「男性器」を指す単語と同じ意味にもなるのです。よって、

“I am a コック”

と言うと、もしかすると相手を混乱させてしまうかもしれません。

料理人を意味する「Cook」の正しい発音とは、日本語で表記するならば「コック」ではなく

「クック」

です。

他にも「Chef / シェフ」という言い方もできますから、発音に自信がないときはこのように表すといいかもしれません。

「ビニール」や「ペットボトル」

旅行先でもよくゴミや汚れものを入れるために、ビニール袋はよく使うと思います。

ジップロックなどを持ち込めば色々なシーンで重宝しますが、もし旅行先でビニール袋を切らしてしまったときは、買い足しておきたいところですね。

「ビニール」という語はついそのままでも通じるような気がして、和製英語のまま発音してしまいそうです。しかし、ビニールは英語表記で「Vinyl」となり、発音は「ヴァイナル」と、馴染みのないものになります。

また、たとえビニール袋が欲しいと思っても、たとえ「ヴァイナル バッグ」と正しい発音をしても、まだ正しく伝わらないのです。なぜでしょうか?

それは、英語で「Vinyl」は、私たち日本人が思っている薄いビニール袋ではなく、レジャーシートやレコードのような分厚い素材のビニールを指すからです。

ゴミ袋やジップロックなどの使い捨ての薄いビニール袋のことは、アメリカでは

Plastic bag

と言います。

日本人が想像するプラスチックとは、もっと硬くて分厚い素材をイメージするかと思うので、「Vinyl」とは逆になるようですね。

また、観光ならペットボトルの飲料を買う機会も多いのではないかと思いますが、ペットボトルのことも

Plastic bottle

と言います。要するに、「Plastic」という素材は硬さを問わず「薄いポリエチレン・ポリプロピレン素材」のことを指すのです。

ちなみに、美容外科の形成手術のことも「Plastic surgery」と言いますから、「Plastic」とは「人工的なもの」というニュアンスもあります。

「トランプ」

ホームステイや留学など、現地で友達ができるかもしれない、というシーンでは、ゲームでもして進行を深めたいところ。

手頃なゲームといえばカードゲーム。使うカードの中でも一番有名でスタンダードなものといえば、トランプですよね。

アメリカ人は、カジノでも友達同士の間でもポーカーが大好きですから、ルールを覚えていけば、言葉の壁を超えた交流もできそうです。

トランプを英語に直すと「Trump」となります。アメリカ人に伝わらない単語ではありません。しかし実は、我々が考えているカードのことを「トランプ」とは、アメリカ人は呼ばないのです。

アメリカ人がトランプのカードをなんと呼ぶのかというと、

Playing card

と呼びます。また、口語の中では短縮して「Card」と呼ぶことが多いです。「トランプで遊ぼう!」と言うときは、

Let’s play card!

です。「トランプ」と言うと、アメリカ人には何をして遊びたいのかわからないかもしれません。

また、2019年現在、アメリカの「Trump」といえば、何か思い浮かぶものがありますよね。より誤解の生まれやすい時勢でもありますから、「トランプ」のカードはただの「カード」と覚えておきましょう。

「パソコン」

いまや、一人一台は持っているといわれる「パソコン」。例に漏れずこれも和製英語です。

「パソコン」という和製英語は、一つの複合語を日本語読みにし、略した単語になります。日本に浸透している別の呼び方で「PC」というものもあります。

この「PC」というものこそ、元々の英単語の略ですが、略さず示すした正しい英語がこちらになります。

Personal Computer

「パーソナル・コンピューター」略してパソコン、というわけです。「PC」という略語だけは、あながち和製英語というわけでもないんですね。

ただし、アメリカでは「PC」よりも、

・Laptop / ラップトップ(ノートパソコン)
・Desktop / デスクトップ(置き型のパソコン)
・Mac / マック(Apple社製のパソコン)

などと言う方がメジャーです。

ですから、もしアメリカでパソコンを買いに行くことがあるなら、上記のようにパソコンのタイプを特定して伝えた方が探しやすいでしょう。

「電子レンジ」

いまや生活に欠かせない家電製品である「電子レンジ」。アメリカの家庭やホテルなどのキッチンにも、もちろん置いてあります。

しかし、「電子レンジ」という言葉をふと見つめてみると、「電子」は納得できますが、「レンジ」は元々何を意味する語なのか、気になってきます。

英語のような気もするし、ほかの外国語のようにも思えますが、この「レンジ」という語の実態とは、「Range」という英単語。

この「Range」とは、範囲や幅などを意味する単語であるため、「電子レンジ」という和製英語は、正しく英単語の意味を見てみるとなんだか的を得ていないような気がしますね。

実際、この「電子レンジ」というのは日本の電化製品の商品名として日本で生まれたので、和製英語としては古株なのです。

当然、「Electric(電子)range」と言ってもアメリカ人には伝わらないので、英語で「電子レンジ」と言う時には、

Microwave

この「マイクロウェーブ」が正解。

そして「レンジでチンする」という言い回しは、

Microwave it

なんとも味気なくなってしまいました。実はこの「Microwave」は動詞としても使うので、上のような形になるのです。

「レンジでチン」という語感が恋しいような気もしますね。

「フリー(無料)」

カタカナ英語、和製英語の「フリー」

街中で配布している求人情報などの「フリーペーパー」が無料の情報誌として認識されているように、日本では「無料」という意味で使われることがしばしば。

たしかに「Free / フリー」はアメリカ英語でも「無料」という意味で使われることもありますが、日本ではもう一つの「自由な」という、どちらかというと主要な意味ではあまり使われていない傾向です。

よって、アメリカ人に対して「フリーペーパー」のような和製英語を言っても理解できないことが多いでしょう。

また、「フリー」というカタカナ英語は、他のカタカナ英語と合体した複合語の和製英語になることがしばしば。

「フリーペーパー」に加えて「バリアフリー」「フリーマーケット」などですが、実はこのどれもがアメリカ人には伝わらない単語となっています。

これらの「フリー」を使った和製英語を英語に正しく直すと、

・フリーペーパー= Free handout
・バリアフリー =Wheelchair accessible
・フリーマーケット =Flea Market

このようになります。フリーマーケットの「フリー」とは、「自由」を意味する「Free」ではなかったのですね。こちらの「flea」とは「蚤(ノミ)」を意味するので、「蚤の市」ということになるのです。

このほかにも「フリー」を使った和製英語の複合語はたくさんありますが、そのような語はアメリカ人に伝わらないものが多いので、注意しましょう。

ちなみにアメリカ英語で「無料」は、「Free」単体よりも「Free of charge」もしくは「No charge」が使われることのほうが一般的です。

動作に関する和製英語

モーニングコール

続いては、動作や行動に関する単語の和製英語について。

「アメリカ人はスキンシップをよくする」と言いますが、その「スキンシップ」はアメリカ人に伝わらない和製英語の代表格です。

また、ホテルに宿泊した際、「モーニングコール」「モーニングサービス」というサービスを使いたくても、これらの和製英語ではホテルのスタッフには伝わらないでしょう。

また、キャッシュレス化が進んだアメリカではクレジットカード決済の機会が増えますが、署名を意味する「サイン」という語も、本場の英語では別のものを意味します。

そして「ジェスチャー」といった言葉以外のコミュニケーションを表す語も、通じないわけではないのですが、口語表現では別の語のほうがポピュラーです。

それでは、具体的に見ていきましょう。

「スキンシップ」

日本人にとって、スキンシップは心を許した相手にしかしないし、されたくないと思います。

しかし、アメリカではちょっとした友達同士でも、挨拶の時にハグをするのは当たり前。頬にキスするのはヨーロッパに多いのでアメリカ人はそれほどやらないのですが、ハグだけでも日本人にとっては十分近すぎる距離感なのではないでしょうか。

「郷に入れば郷に従え」と言いますから、アメリカに行ったら慣れが肝心ですが、人に触られることが苦手な人にとっては挨拶をすることすら警戒してしまいそう。

そんな時、「スキンシップは苦手です」と伝えられたら良いのですが、「触れ合うこと」という意味で日本人が使う「スキンシップ」という和製英語では、アメリカ人にはわかりません。

スキンシップを表す正しい英語とは、以下の通り。

Physical contact

この「フィジカル・コンタクト」を直訳すると、「身体的な接触」という、日本語にするとやや硬い印象となりますが、こちらが正解です。

よって、「スキンシップが苦手」と伝えるときは、以下のように表現しましょう。

Actually I’m not good at physical contact. Because I’m not still used to do.
実はスキンシップにはあまり得意じゃないんです。慣れていないから。

「Becauase I’m not used to do. / 慣れていないから」と付け加えることで、相手が嫌いだからというわけではない、というニュアンスを含ませることができます。

挨拶もコミュニケーションの一つなので、自分なりのペースで円滑にできたらいいですね。

「モーニングコール」

ホテルに宿泊していて、ツアーの待ち合わせや観光イベントなどでどうしても次の日に朝早く起きなければいけない時などは、日本でも「モーニングコール」というサービスを利用することができます。フロントに頼んで、起きたい時間に部屋まで電話をかけてもらい、起こしてもらうのです。

しかし、「モーニングコール」は和製英語なので伝わりません。日本人観光客の多いエリアならこのままで通じることも多いかもしれませんが、できるだけ現地の言葉に合わせてあげる方が良いでしょう。

「モーニングコール」を正しい英語にするならば、

Wake-up call

「ウェイク・アップ・コール」と、なります。

ですから、もしモーニングコールをしてもらえるようフロントに頼むとしたら、以下のように伝えましょう。

Excuse me, could I have a wake-up call tommorow at seven AM?
すみません、明日の朝7時にモーニングコールをいただけますか?

「モーニングサービス」

日本では、ホテルやレストランの朝食セットのことを「モーニングサービス」と言ったりします。最近ではあまりそう表記することはありませんが、飲食店で「モーニング」といえばこの「モーニングサービス」のことを指します。

しかし、こちらも和製英語。しかも、そのまま「Morning service/ モーニングサービス」というのは別の意味の言葉となるので、厄介な単語です。

英語で「Morning service」というと、キリスト教徒の「朝の礼拝」のことなので、キリスト教徒ではない人がそう言うと特に誤解を生じさせてしまうでしょう。説明に時間がかかるかもしれません。

「モーニング」、朝食のお得なセットのことは、英語では正しくはこのように言います。

Breakfast special

アメリカで食べることができる「Breakfast special」は、ベーコンエッグにフライドポテトなど、わかりやすくアメリカンなこってりしたものが多いのですが、たまにワッフルやガレットなどの洒落たものを見つけることもできます。

お気に入りのお店ができたらいいですね。

「サイン」は?

アメリカはもうすでにキャッシュレス社会ですから、レストランやお買い物の時にはカード決済が推奨されます。

クレジットカードやデビッドカードの決済の時には、特にレストランではパスキーよりも伝票にサインを書くことが多いでしょう。

しかし、アメリカのカードの扱いは、たまに日本よりもセキュリティが緩く、それなりの金額の会計の時にも、サインもパスワードも求められないこともあります。

少し不安になりますよね。カード一枚で請求が済んでしまうようなお店だと、カードの紛失や盗難にあった時にも、不正利用をされてしまうかもしれません。

そんな時には、「サインは必要ないんですか?」と一応聞いてみるといいかもしれません。「いらないよ」と返されても何ができるというわけでもありませんが、店員さんが忘れている可能性もあります。

ただ、署名を「サイン」というのは日本だけです。「Sign / サイン」はアメリカでは「道路標識」や「看板」のことを指すので、意味が通らなくなってしまいます。英語で「サイン」とは、

Signature

というのが正しい英語。

ですから、「署名は必要ないの?」と聞くとすれば、以下のようになるでしょう。

Don’t you need my signature?

また、芸能人にサインをもらいたい、という時も「Sign」ではなく、こちらは「Autograph」といいます。カッコいいサインのことですね。

好きな芸能人や作家に「サインをください」という時はこちら。

Could you give me your autograph?
あなたのサインを頂くことはできるでしょうか?

上記は「Can I get your autograph?/ あなたのサイン貰えますか」よりも丁寧で謙虚な言い方になりますから、どんな立場の相手にも使うことのできる言い回しです。

「サイン」とは日本人が使いがちな和製英語なので、アメリカなど英語圏では、その場面に対して正しい英単語を使用しましょう。

「ジェスチャー」もいろいろ

アメリカなど欧米諸国では、コミュニケーションを図る時、言葉だけでなく身振り手振りを交えてよりニュアンスを伝わりやすくします。

日本語は言葉自体にニュアンスを含みますから、ジェスチャー、またボディーランゲージを多用する人はそういないのではないのでしょうか。

実はこの「ジェスチャー」とは和製英語でもなく、私たち日本人が把握している意味合いで実際正しく使われる言葉です。

この「gesture」とは、手話などの相互的な会話ではなく、一方的に使うボディーランゲージのことになります。(「ハンドサイン」は和製英語になります。)

そして、「ピース」サインのように手だけのジェスチャーのことは特に、

Hand gesture

と言います。私たちが考えている「ジェスチャー」とはこの「ハンド・ジェスチャー」のことでしょう。

また、身振り手振りだけの情報伝達ゲームのことを日本では「ジェスチャーゲーム」と言いますが、こちらも和製英語。正しくは、

Charades
(*シュレイズと発音)

といいます。聞きなれない単語ですね。

和製英語のように思えても、実は正しい意味で通じるものもありますから、混乱もあるとは思いますが、一つひとつ把握していきましょう。

場所に関する和製英語

バスルーム

旅行などでアメリカに行った時は、初めて赴くという場所もありえますから、人に道を聞いたり、現地の情報を英語で検索するともあるでしょう。

和製英語は、場所に関する語も多くあります。「ここに行きたい」という場面で、その目的地を和製英語のまま把握していると、いつまでもその場所にたどり着けないかもしれません。

また、和製英語の中には、単語自体はアメリカ人にも通じても、意味合いや使用するシチュエーションを選ぶべきものがあります。

たとえば、「トイレ」という単語は、間違いではないとはいえ、そのまま伝えると思わぬ印象を相手に与えることになります。

そしてホテルなどの「フロント」という語も、英単語にありますが、その語ひとつだけではホテルのフロントとは伝わりません。

高速道路の「サービスエリア」「ガソリンスタンド」も、各々の英単語の組み合わせであり、日本人にとってわかりやすくはありますが、英語圏の人には馴染みがないので、アメリカに行った時にはアメリカ人にわかるように、正しい単語を覚えたいところ。

また、和製英語があるように、海外に輸入される日本語もありますから、それを一つご紹介します。

では、場所に関する和製英語を正しい英単語に直していきましょう。

要注意!「トイレ」

海外旅行に行った時、「トイレはどこにありますか?」と人に訪ねる機会は、思っているより多いものです。

特に、カフェにあるトイレは、店員さんに鍵を貸りたりパスコードロックの番号を教えてもらわないと入れないお店もよくあります。

アメリカは、日本の都心のようにコンビニが街中に沢山あって用を足すのに困らない環境ではないため、移動中にトイレに行きたくなっても、カフェに入るくらいしかないことも。英語が苦手でも、トイレの場所を訪ねたり、鍵を借りたりなどで、英語を話す必要が出てきます。

そんな時、「Toilet / トイレット」でも、言いたいことは伝わります。フランス語が言語の単語ですが、れっきとした英単語でもあります。

しかし、「Toilet」という英語のニュアンスを日本語に直すと、「便器」もしくは「便所」。実のところ、お世辞にも上品な語ではないのです。

日本語でも、トイレの場所を他人に訪ねる時には「お手洗い」など、ややぼかした表現をすることがあるかと思いますが、英語でもそれは同様にあります。特に食事中に便器のことはお互いに考えたくないはずです。

アメリカで、トイレのことを「お手洗い」というように品良く表現するには、以下のように表現します。

Rest room / Bath room

こちらの前者の「Rest room」は、直訳で「休憩室」となりますが、アメリカ英語では、レストランやカフェなどの「公共の場にあるトイレ」を指す時にこう表します。

ちなみに、「公共の場のトイレ」はカナダ英語で「Wash room」、イギリス英語ではこちらの後者の「Bath room」となります。

アメリカ英語での「Bath room」はというと、「民家の中にあるトイレ」を意味します。公共と私室で使い分けるのがアメリカ英語流です。

海外で過ごす時に、もし英会話が苦手だとしても、あまり他人に下品な印象を与えたくはないと思いますから、「トイレ」の言い方には注意しましょう。

ホテルの「フロント」

アメリカ旅行に行ったら、多くの場合はホテルを利用することになると思います。ホテルのシステムは日本とさほど変わりなく、用事がある時には受付の「フロント」に話を通しますよね。

この「Front / フロント」という英単語ですが、そのまま日本語に直すと「正面」または「前」という、方向を表します。「フロント」を「ホテルの受け付け」と結びつけるのは、和製英語ならではのものです。

ですから、たとえば「フロントはどこですか」と訪ねる時、和製英語を使ってしまうと「正面はどこですか」と言ってしまうことになります。

ホテル内で人に訪ねるときには相手も意味を察してくれると思いますが、スムーズなコミュニケーションには正しい単語を使った方が早いですよね。

「ホテルのフロント」は、正しい英語で

Front desk

と、「Desk」を付け加えます。「Desk」には「机」という意味のほか、「事務所」のようなニュアンスもありますから、逆に一語なら「Front」よりも「Desk」というほうが一般的です。

ただ、英会話初心者なら略語を使うよりもきちんと言葉を紡ぐことが大事。

ホテルでフロントの場所を訪ねる時には、

Excuse me, could you tell me where the front desk is?
すみません、フロントがどこにあるか教えていただけますか?

と、きちんと訪ねましょう。

「サービスエリア」

日本で独自に発展している高速道路の休憩所、「サービスエリア」。大型のサービスエリアに立ち寄ることは、日本国内を車で旅行するときの楽しみの一つでもあると思います。

しかし残念なことに、アメリカには日本のような飲食店や売店が充実したサービスエリアはないのです。 日本だけの楽しみかもしれません。

この「サービスエリア」という語ですが、和製英語です。アメリカでは、同様に高速道路の途中にある休憩所のことを

Rest area

といいます。

たしかに、日本の高速の休憩所には「サービス」がありますが、アメリカの休憩所では充実したサービスは受けられません。大抵の場合、あるのはお手洗いとベンチくらいです。

ですから、直接的に「休憩所」と覚えておけば、間違いないと思われます。

しかし、アメリカから日本に来た観光客には、日本の「サービスエリア」をぜひ楽しんでもらいたいですよね。

Let’s take a break at the next rest area. You would like it.
次のサービスエリアで休もうか。きっと気に入るよ。

と、案内してあげましょう。

「ガソリンスタンド」

アメリカに旅行をする際に、車を運転したくても国際免許がなければレンタカーを借りることもできませんから、観光客ひとりの運転で自由に移動することはなかなか叶いません。

しかし、道案内の時や地図を見る上でも、ガソリンスタンドは目印となることが多いため、英語での正しい言い方を覚えておいた方がいいでしょう。

和製英語の「ガソリンスタンド」ですが、英語で正式には

Gas station

です。

ただし、この「Gas station」はアメリカ英語。イギリスではガソリンは「Petrol」ですから、ガソリンスタンドは「Petrol station」となります。

しかし、この「ガソリンスタンド」という和製英語は、あながち間違いでもなかったようです。

戦後くらいの年代では、アメリカでガソリンを移動式のタンクローリーで販売していたこともあり、こちらは「Gas stand / ガス・スタンド」と言ったようです。

「Stand」とは屋台のように移動可能のニュアンスもあるためですね。「Station」は固定された場所を示しますから、現代では「Gas station」となるのです。

また、アメリカのサービスエリア(Rest area)には売店がない場合が多いですが、「Gas station」には売店が併設されているところが多いので、万が一アメリカをドライブ中に軽食が欲しくなったら、立ち寄るといいでしょう。

「コンセント」

スマホの充電やドライヤーを使用する時に必要な「コンセント」。もちろん、和製英語です。

アメリカのコンセントの形は多くの場合日本と同じで、またワット数も日本の製品の型と近い数値のため、変換器を使うことなく日本の製品をアメリカのコンセントに接続し、そのまま使用することができます。

とはいえ、若干の違いもありますから、ドライヤーなどの高電圧を使う製品の場合は、念のために変換プラグを利用したほうがいいかもしれません。

さて、肝心の「コンセント」の正しい英語はというと、

Outlet(Electric outlet / Power outlet)

です。こちらはアメリカでよく使われるもので、イギリス英語では「Socket」が主流のようです。

また、差し込むほうのプラグのことはそのまま「Plug」です。

「マンション」

日本の、特に都市部に住んでいる人は、持ち家よりも「マンション」に住むことのほうが主流かもしれません。

しかし、日本のマンションのような高層で巨大な住居はアメリカではニューヨークやラスベガスのような発展した都市くらいでしか見かけません。

アメリカは国土が広大なので、大抵の場合は都市部でも平屋の住居や日本のアパートくらいの家がメインです。車移動が基本なので、たとえ都心で仕事をしていても、郊外のゆったりとした住宅街から通うことのほうが主流なのです。

そして、「マンション」という和製英語は、英単語に直すと「Mansion」となりますが、「マンション暮らしです / I live in a mansion.」と万が一アメリカ人に言うと、大変驚かれるでしょう。

なぜなら、英語の「Mansion」とは、プールや広大な庭のついたような豪邸、またはお屋敷を意味する語なのです。ですから、「マンションに住んでいる」と言うと、大富豪のセレブリティのような人だと思われてしまうのです。

日本人が使う「マンション」という住居を英語で言うと、「豪邸」よりもうんと質素な

Apartment

となり、たとえ高層マンションでも、アメリカでは「アパートメント / 1居住区画」と言い表します。

くれぐれも、自分の想定外で話を盛るようなことにならないように、「マンションはアパートメント」と覚えておきましょう。

逆に通じる日本語もある!「交番」は英語で…

和製英語は、英語のような外来語が日本に浸透し、日本人に馴染んだ結果生まれた言葉です。

逆に、世界の国同士の繋がりがインターネットなどを経て、気軽に交流できるようになり、日本語も海外に浸透する機会が多くなってきました。

そうして、日本生まれの優れたものやシステムが注目され、海外に導入されるケースもあります。

たとえば、日本の警察の派出所のことを「交番」と言いますが、今、アメリカではそのシステムが注目されています。

世界中でも特に治安のいい日本では、銃刀法による武器の所持の禁止の他にも、各地に巡査の派出所があることで、比較的町や集落の隅々に法の目が行き届くようになっています。

治安のよい国、悪い国に関わらず事件の被害は日々なくなることはありませんが、この「交番」のシステムの治安維持の効果には、世界的に期待が寄せられているのです。

この治安維持の要となる交番を「KOBAN」というそのままの名前で、アメリカでは1993年にニューヨークのマンハッタン市に取り入れられました。

世界屈指の犯罪都市と言われていたニューヨークも、今や治安向上の強化により犯罪件数が激減し、安全な都市になりましたが、「KOBAN」の貢献も大きいのではないでしょうか。

アメリカ国内で「KOBAN」はまだメジャーにはなっていないものの、知名度は高いのです。今後も、アメリカに「KOBAN」が増えれば、日本人観光客としても安心できますね。

食べ物に関する和製英語

サンドイッチ

海外旅行に行ったら、現地の食事を楽しむことは、外せない楽しみのひとつではないでしょうか。

アメリカなら、ハンバーガーなどのいかにも「アメリカン」なフードや、ビールなどのお酒も楽しみたいところ。

しかし、「ハンバーガー」も、その付け合わせになる「フライドポテト」も、本場では別の言い方をすることがあります。

また、比較的お酒の弱い日本人にとっては、アメリカでお酒の席に誘われたとき、苦労するかもしれません。

でも「私はアルコールに弱いので…」と伝えようとしても、「アルコール」という和製英語の言い方では、別の意味で捉えられることがありそうです。

そして甘いものが好きな人は、アメリカに行ったらぜひ現地のスイーツも楽しみたいですよね。日本のスイーツよりも甘さの強いものが多いですが、アメリカのスーパーなどで売られているアイスクリームは大容量でも絶品なので、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。

ただ、日本の生クリームがたっぷり乗ったケーキなどの生菓子はなかなかお目にかかれません。アメリカではケーキに使うクリームは日持ちするバタークリームが主流ですから、長く滞在していると、日本で食べられるような繊細な生菓子が恋しくなるかも。

生菓子のなかでも日本で気軽にコンビニなどでも安価で買える「シュークリーム」は、好物だという人も多いと思われますが、アメリカ人に対して「I love シュークリーム!」とそのまま言ってしまうと、「Seriously!?」などと驚かれること請け合いです。

ここで、食べ物に関する和製英語について紐解いていきましょう。まずは、日本人も日常的に食べているこちらから。

「パン」はもともと〇〇語

「朝食にはパンを食べる」という方は多いのではないでしょうか。

日本では、スーパーでもコンビニでも、いつでもフワフワでしっとりとした食パンを買うことができます。

それを好きな焼き色にトーストしてバターを塗って食べると、それだけで幸せな気持ちになれますよね。

ただ、お分かりの通り、「パン」もアメリカでは通じない単語。ローマ字表記では「Pain」であり、もともとフランス語の発音です。さらにその語源はというと、ポルトガル語の「pão」。

そして「pan」は、アメリカではフライパンや小鍋のことを指します。英語で食用の「パン」のことは、

Bread

ですね。トーストした食パンはそのまま「Toast / トースト」です。

そして食パンは「White bread」。このままだと一斤になるので、一食分に切り分けた食パンは「Slice of white blead」が正解です。

ちなみにフランスパンのことは「Baguette」です。

アメリカにも都市部にはベーカリーが所々にあり、手作りのパンを買うこともできます。旅行先で見かけたら、アメリカ現地のパンの味を確かめに、買ってみるといいかもしれませんね。

「フライドポテト」

油で揚げた炭水化物という高カロリーの食べ物ながら、食べだしたら止まらない「フライドポテト」。筆者もつい、定期的に食べたくなってしまいます。

当然、アメリカ人もフライドポテトが大好きです。

ただ、本場では「フライドポテト」とは言わないのです。「フライド」とわざわざ過去形にもなっておいて和製英語だなんて、思いもしませんよね。

どシンプルにただ「揚げた芋」が食べたい時は「Fried potato」と言うことも間違いではありませんが、角切りのジャガイモを揚げたあの形になると、アメリカ英語では

French fries

と言います。イギリス英語だと「Chips」となり、アメリカでも「フィッシュ&チップス」を注文すると、フィッシュフライにフライドポテトが付いてきます。

「アメリカのジャンクフード」の代表格となるハンバーガーの付け合わせで最もポピュラーなフライドポテトなのに、どこがフランス風なのか。ちなみにフランスでは「Frites(フリット)」です。不思議ですね。

余談ですが、アメリカではこのフレンチフライにケチャップをつけて食べるのが一般的です。また、カナダではこのポテトにグレービーソースとたっぷりのチーズ、そして青ネギをふりかけた「Putin / プーチン」という料理が有名。

アメリカでも、北部ではバーなどでこの「プーチン」を食べられるところがあります。爆弾のような強烈なカロリーですが、せっかく旅行に行ったなら、後先考えずに一度は食べてみることをお勧めします。高血圧の方は注意。

「ハンバーガー」は限定的?

アメリカのソウルフード、ハンバーガー。アメリカで食べるハンバーガーは、日本のよりも一回り大きものがメジャーで、ビッグなアメリカらしさが伝わります。

日本ではハンバーガーも様々な種類がありますね。チーズバーガー、照り焼きチキンバーガー、グラタンコロッケバーガーなどなど。

しかし、日本で「ハンバーガー」と一括りにされているものも、アメリカでは区別があります。

アメリカでハンバーガーのお店に行くと、メニューには必ず「ハンバーガー」の一覧と「サンドイッチ」、そしてドリンクやサイドメニューなどの一覧があります。

実は、上記の「照り焼きチキンバーガー」や「グラタンコロッケバーガー」は、アメリカでは二つとも「サンドイッチ」に分類されます。

アメリカでいう「ハンバーガー」には条件があり、牛ひき肉を使ったハンバーグを挟んだものしかハンバーガーとは呼ばないのです。それ以外が挟まれているときは「ハンバーガー」ではなく、「サンドイッチ」。ハンバーガーにはハンバーグしか認められません。

むしろアメリカではサンドイッチのほうが種類が多く、チキンサンド(Chicken sandwich)でもフライドチキンかグリルドチキンか選べるなど、選択肢があります。

当然、ハンバーガーもサンドイッチもこってりとしたものがポピュラーなので、毎日食べていたらアスリートレベルの運動をしても必ず太ります。野菜も忘れずに食べましょう。

「アルコール」

アメリカは日本に比べて酒税が安く、特にスーパーでお酒を買うと非常に安価で、気軽にお酒を楽しめます。

日本でお酒類のことは、まとめて「お酒」「アルコール」と表記することが多いですよね。

しかし、その「Alcohol / アルコール」というのは、英語だと薬品の純粋なアルコールを指すようなニュアンスになります。

ですから、「I want an Alcohol / アルコールが欲しいなあ」と言うと、伝わらないわけではないのですが「何か実験か工作でもするのかな?」という感じに受け止められそう。

お酒を指す英単語は、口語では基本的に

A drink

です。コーヒーやソーダ、ジュースなどのノンアルコールドリンクは「Beverage(ビバレッジ)」と言います。文語でお酒を表すなら「Liquor(リカー)」

口語の「Drink」はただ「飲む」という動詞でもありますが、スラング的には「お酒を飲む」という意味合いが強く現れます。

なので、大人同士の会話で

How about a drink?

と言われた時は、「何か飲む?」ではなく「一杯(お酒を)飲みませんか?」という意味になります。

ちなみに、アメリカにも「Sake / サケ」という和語が伝わっていますが、こちらは英語では限定的に「日本酒」を指します。日本酒はお土産にすると喜ばれるので、ホームステイや現地の友達に会いに行くときなど、持っていくといいでしょう。

約1リットルまではアメリカに持ち込むことが許されているので、焼酎や泡盛など、好みに合わせて持ち込むといいかもしれません。

「シュークリーム」は食べたらヤバイ!?

アメリカに長く滞在していると、ショートケーキのような生クリーム仕立てのケーキにお目にかかることはあまりないことがわかります。

しかし、フランス洋菓子のお店なら確実に取り扱っています。ただ、ニューヨークなどの都市部以外では、あまり見かけないかもしれません。

アメリカに1ヶ月単位で長く滞在し、日本に帰国すると、日本のコンビニスイーツがどれだけ素晴らしいものかわかります。

ちなみに筆者がアメリカ滞在中に特に恋しくなったスイーツといえば「シュークリーム」。カスタードクリームのたっぷり詰まったシュークリームを口いっぱいに頬張りたかったです。

アメリカのケーキ屋さんで売られている「シュークリーム」はというと、シューがパリッとしたフランス風のものが多いですが、カスタードクリームではなく生クリームが詰まったもののほうがメジャーです。

シュークリームはフランス生まれですから、そういうスタイルの方が本場に近いのかもしれません。フランス語では「Chou à la crème(シュー・ア・ラ・クレーム)」と言います。

しかし、アメリカで「シュークリーム」と発音すると、十中八九店員さんを混乱させるでしょう。

なぜなら、「シュークリーム」という和製英語の発音は「Shoe cream(靴磨きクリーム)」と同じになってしまうからです。食べ物ではないですね。

アメリカではスイーツのシュークリームのことを

Cream puff

と言います。「クリームパフ」とは、なんだかいかにもシュークリームらしい美味しそうな響きですね。

ですから、くれぐれもアメリカの洋菓子店やレストランで「Can I have a シュークリーム(靴のクリームを頂きたい)」とは言わずに、

Can I have a cream puff?
(スイーツの)シュークリームを頂けます?

と言うようにしましょう。

和製英語はアメリカに逆輸入されることも

昨今、国際社会化が進んでいくたびに和製英語が生まれてきました。ただ、英語教育の普及や、2020年の東京オリンピックに向けて英会話のスキルが重要視されることにより、英語圏で通じない和製英語というのはこれから減っていくのかもしれません。

しかし、逆に日本で使われる和製英語が海外でメジャーになることもあります。

たとえば、一番最初に解説した「サラリーマン」は、「Salary-man」としてネイティブ英語の相手でも通じるようになってきたといいます。

こういった和製英語の逆輸入は、日本人が海外で活躍すればするほど植えていくでしょう。

ただ、コミュニケーションとは相手と自分の距離を適切に保つこと。一方通行でも、受動的すぎても心地よい会話は作られませんよね。

特に母国語が異言語の人同士のコミュニケーションには、「ニュアンスの擦り合わせ」というようなものが必要だったりします。

たとえ、日本人が英語を勉強してアメリカ人とコミュニケーションを取ろうとするように、一方が相手の言語を学習して会話をするとしても、ネイティブスピーカーのように流暢にはなかなか話すことは難しいでしょう。

特に英語を勉強したての時は、発音も完璧にとはいきません。聞き取る相手にも、注意深く相手の話を聞き理解しようとする努力がなければ、コミュニケーションの摩擦は解消できないのです。

でも、そこでお互いに「相手と話がしたい」と思えば、不思議とその言葉の壁も脆いもので、言葉が理解できなくても「なんとなく」相手の言いたいことがわかったりすることも。

言葉の複雑さも、「異言語間交流の面白み」だと思えば、和製英語も話のネタになります。時には「間違ってるかもしれない」とわかっていても、怖気づくことなく英会話を楽しんでくださいね。

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