アメリカを旅行中に落とし物をしてしまった!そんな時に出来る対処法とは?

アメリカを旅行中に落とし物をしてしまった!そんな時に出来る対処法とは?

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海外旅行は、パスポートの取得や更新、航空券や宿泊先など、前もって念入りな準備がいるだけに、とっても楽しみなものですよね。

しかし、自分の国と違ってトラブルにあったときには、助けてくれる人が身近にいるとは限らず、自分なりの対処をしなければならないシーンもあります。

たとえば、落し物をした時。無くしやすいアクセサリーなどを紛失してしまった時も悲しいですが、スマホやパスポートを失えば一大事です。

また、クレジットカードを無くしてしまえば不正利用をされる可能性もあります。それにスマホも自分だけでなく他人の個人情報が大量に含まれたものです。

もしこれらの大事なものを紛失したら、下手をすると帰国ができなくなってしまったり、一時的に財産を失うことになったり、色々な人に迷惑をかけるかもしれません。

貴重品を紛失した時の対策は十分にしておきたいですね。特に、アメリカ旅行の時にはエリアによっては盗難にも厳重に注意する必要が出てきます。

この記事では、「もしもアメリカで貴重品を紛失してしまったら?」というシチュエーションで対処法を解説しています。

ほかの国に関しても、遺失物に関して基本的な対処法は同じですから、ご参考にしていただければと思います。

それでは、落し物のシチュエーション別の対処法、英語で状況を説明する時のフレーズ、そして落し物や盗難にあう前にできることについてお話ししていきましょう。

目次

シチュエーション別「落し物の対処法」

尻ポケットとパスポート

もしもアメリカを旅行中に落し物をしてしまった時には、どのような行動をとれば良いでしょうか?

特にパスポート、スマホや携帯、クレジットカードは、無くしてしまうと旅行中のライフラインに関わるため、紛失した場合の対処はできる限り迅速に行いたいものです。

これらのトラブルは、事前に対処法を知っておけばそれだけ早く対応ができることだと思います。

まず落し物をしたことに気がついたらすぐにでもしなければならないことといえば「電話」になります。パスポートの場合は日本大使館、クレジットカードの場合はそのクレジットカードの会社です。

また、スマホを無くした時は、パソコンなどの同期しているデバイスから遠隔ロックをしたり、無くしたスマホの位置情報を特定することもできます。しかし、荷物をできるだけ軽くしたい海外旅行では持ち歩いていないこともありますよね。

そのような時は契約している各キャリアに連絡することで紛失したスマホや携帯の対処を助けてもらえる場合もありますから、何はともあれまず「電話」をすることが先決になるでしょう。

しかし、紛失ではなく「盗難」に遭ってしまった場合はどのようにするべきでしょうか。まず普段起こりえないシチュエーションですから、まずはパニックを鎮めることが大事ですが、落ち着いたら貴重品を悪用されないために通報をすることになります。

どんな紛失、または盗難の場合にも、とにかくまず「電話をかける」というアクションをすることが解決の第一歩につながるでしょう。ただ、大使館や交番などに行く必要が出てくる場合もありますから、それぞれの最寄りも把握しておきたいですね。

それでは、それぞれの紛失物のシチュエーション別に詳しく解説していきましょう。

パスポートを無くしてしまったら

パスポート(旅券)は、海外旅行の渡航の際には必須のものですよね。身分証明書にもなるものですから、常に携帯することを義務付けられているものでもあります。

ただし「常に持ち歩く」ということは、常に紛失する可能性も秘めているということでもあります。若干の緊張感をもって、どのカバンやポケットに入れているのかを意識しておきたいです。

もし旅行先でパスポートを紛失してしまうとどんなことが起こるかというと、最悪の場合「日本に帰れなくなる」という重大なミスが起こります。帰りの飛行機までに対処をしないと、高価な航空券が無駄になってしまう可能性があるのです。

そのようなシチュエーションを考えるだけでもゾッとしますよね。無くしたことに気がついた時点で、迅速な対処をしましょう。

アメリカを旅行中にパスポートを紛失しても無事に帰国する方法というと、大きく分けて2つの対処法があります。

それは、

  1. 「新しいパスポート」の申請
  2. 「帰国のための渡航書」の発行

以上の2つです。

1のパスポートの新規発行については、紛失したパスポートを失効させ、新しい旅券番号を取得し新規でパスポートを発行するということになります。

発行に必要な戸籍謄本もアメリカで手に入れにくいですし、発行に時間もかかりますから、旅行中は主に2の「帰国のための渡航書」を申請することになるでしょう。

「帰国のための渡航書」の申請方法は

では、「帰国のための渡航書」の申請方法ですが、まずは現地の警察署に届出をすることになるでしょう。

そこで、紛失届けの「Police Report(ポリスレポート)」を貰ってください。これは、「私はこの物品をいつどこで紛失しました」という証明書になります。

そのポリスレポートを持ってアメリカの旅行先の最寄りの在アメリカ日本大使館か、もしくは領事館に行き、手続きを進めます。まずは最寄りの大使館や領事館に、申請に行く当日までに事前に連絡しましょう。

そして、大使館か領事館のどちらかで、「パスポート発券窓口」にて「パスポート紛失届け」を提出します。そして以下の必要書類を揃えましょう。

  • 渡航書発給申請書(大使館、領事館にあります)
  • パスポート紛失届け(紛失一般旅券等届出書)
  • パスポートの規格の写真
  • 申請者本人と確認できる書類(免許証、マイナンバーカードなど)
  • 航空券(搭乗者本人、日程、便名が確認できる書類)

これらの書類を揃えて、パスポート発券窓口にて手続きを進めてください。

「帰国のための渡航書」はその名の通り、「日本への帰国のためだけに有効な証明書」です。この渡航書で他の国を訪れることはできないということになります。

ただ、飛行機でトランジットをする際にはその「経由地」の国に立ち寄る必要があるため、乗り継ぎのために一時的に空港に限って入国することが許されます。

そして、帰国をした時点でこの渡航書は効力を失います。新規にパスポートを発行する際に、日本国内の旅券窓口に返却してください。

「帰国のための渡航書」は、申請した当日か翌日までに交付されます。

詳しくは、以下の日本大使館公式サイトをご確認ください。

Embassy of Japan 在米日本大使館 旅券 帰国のための渡航書

このようなピンチのためにも、あらかじめ旅行先の最寄りの日本大使館や領事館の場所は把握しておくといいでしょう。

スマホを落としてしまった時には

もしアメリカ旅行中にスマホや携帯を無くしてしまったら…。日本国内で落とすこともただでさえ不安だというのに、海外で紛失するのはできるだけ避けたいものです。

もし落としたスマホや携帯が誰かの手に渡ってしまって悪用されたら、電話料金がとんでもない高額になってしまったり、大事な個人情報を悪用されてしまうかもしれません。国際電話は高額ですから、電話を使われたらすぐに数万〜数十万の電話料金になってしまいますから、すぐに利用停止の手続きをしなければなりません。

最近はスマホにクレジットカードと連携した決済機能が付いていることもありますから、不正利用は絶対にされないようにしたいところ。最低限、パスコードでロックをかけておきましょう。

また、アメリカで貴重品を無くした時に手元に帰ってくる確率は、0%ではありませんが、確実に日本よりも低いといえます。アメリカは広大な土地を誇りますし、どこかで拾われて不正利用されたとしても、旅行者のスマホ一台のために地元の警察は動いたりしないでしょう。

そこで、スマホを落とした時に頼れるのは自分だけ、ということになりますが、どのような対処をする事で上のようなトラブルを避けることができるでしょうか。

やるべきことといえば、「紛失したそのスマホや携帯を取り戻す」こと、また「紛失したスマホや携帯が戻ってくるまで使用できなくする」ということです。

ただし、アメリカ旅行中に紛失したものは、手元に戻ってくるという前提で動くよりは、「もう戻ってこないもの」と仮定して行動する方がいいでしょう。ですから、ここでは「電話の回線を止める」「遠隔操作でデータ消去を行う」ことを前提にお話ししていきます。

スマホや携帯電話などの通信機器は、それぞれの通信キャリアの会社と契約しているはずですから、紛失した時にはそれらの通信会社を通して、通信回線の停止をしましょう。

【auの場合】
緊急通話停止・解除 | サービス・機能の申込・変更手続きのご案内 | au

盗難・紛失したときは | お客様サポート | NTTドコモ

紛失・盗難にあったとき | モバイル | ソフトバンク

スマホの場合はWEBからの遠隔操作でデータ消去をすることもできますから、データのバックアップをこまめに取り、このような事態に備えるといいでしょう。

スマホや携帯などの連絡手段を失ってしまった時のために、契約している電話会社の番号はあらかじめメモなどに控えておきましょう。アメリカから日本に電話をかける際は、相手の電話番号の先頭の「0」を「81」に変えることを忘れずに。

別のデバイスで「端末を探す」機能を使おう

iPhoneなどのスマホには、同期した別のデバイスからお互いのデバイスを探す機能が付いています。

iPhoneの場合は「iPhoneを探す」というアプリから、もう一方のデバイスの位置情報を特定することができます。無くしたデバイスの電源が切れていないこと、通信回線がつながっていること、位置情報サービスをオンにしていることを前提に、この機能を使用することができます。

ですから、もしスマホ以外にもタブレットやパソコンを旅行先に持ってきていた場合は、そのデバイスから無くしたスマホを探すことができるのです。

もしどこか落とした場所がわかっていたら、そこへ向かえば落としたスマホを取り戻せます。ただし、もしそのように位置を特定できたとしても、「その位置情報が移動している」時には注意が必要です。

「特定した位置情報が移動している」ということは、電車やバス、タクシーで落としてしまったのではなければ、「誰かがそのスマホを所持している」ということに他なりません。

そも行く先が警察署ならまだしも、どのような人物がスマホを使用しているかわかりません。危険な人物である可能性もあります。

ですから、そのような動きが見えた時は決してスマホを取り戻そうとしてはいけません。さらなるトラブルが起こることもあり得ます。大人しく警察に届け出ましょう。

もしもどこかの店舗やホテルなどの施設、バスや電車やタクシーなどの公共の場所にスマホがあることがわかったら、その場所に電話してスマホを確保してもらうといいでしょう。

「データ消去」も視野に入れて

もし遠隔操作で落としてしまったスマホの位置がわかっても、その位置が公共施設ではなく一般住宅などであったとしたら、遠隔で「スマホのデータ消去」を行いましょう。

パスコードでロックをかけているとはいえ、何らかの手段でロックが解除され使用されてしまう例もありますから、最終手段とはいえ早めに手を打つべきです。

通信キャリアに連絡することでデータ消去ができる場合もありますが、より迅速に対応できる方を選びましょう。

「データ消去」を行うと、登録している個人情報や連絡先などが消去され、スマホは工場出荷状態の初期状態になります。

と、いうことはそのスマホが完全に相手の持ち主になってしまうということになりますが、個人データを悪用されて更に被害を被るよりはマシでしょう。

ですから、旅行前にはデータのバックアップを取っておきましょう。宿泊先にWi-Fiがあれば、できれば毎日バックアップを取っておくと良いですね。

スマホのデータを消去したら、契約しているキャリア会社にもその件を連絡するのを忘れずに。

クレジットやキャッシュなどカードの紛失時は

クレジットカード

アメリカ旅行において、カードの紛失は致命的。お金がなければ、何もすることができなくなってしまいます。

特に近年のアメリカは電子マネー化が進んでいるのもあり、支払いのために現金ではなくクレジットカードやデビッドカードを携行することを各旅行ガイドブックも勧めていることがあります。

また、アメリカのクレジットカードの取り扱いは日本に比べて若干「ゆるい」ところがあり、店によっては食品以外のそこそこの値段の買い物でも決済時にパスワードの入力やサインをする必要がないことも。

意外なほど簡単に利用されてしまうのです。ですから、カードを紛失したと気がついた時点で、すぐにそのカードを利用停止にしてもらわなければいけません。

クレジットカードには「盗難保険」が付いていて、不正利用された時にはその金額がゼロになります。ですから、カード会社と個人との双方の利益のためにも、すぐにカード会社に連絡しましょう。

また、カードの紛失時の使用停止の後は、海外旅行先でも当日から3日以内にカードの緊急再発行をしてもらえることもあるので、数日耐えればまた経済状況を復活させられます。海外旅行向きのカードを旅行前に契約しておけば、このような状況の対応も早いでしょう。

カードの緊急停止をした後、もしも現地で他に頼る人がいなく、一文無しになってしまい身動きが取れなくなってしまった場合は、大使館や領事館に連絡して保護してもらいましょう。

カード会社の電話番号のメモを携帯しよう

クレジットカードを海外旅行で紛失したとなると冷や汗ものですが、もしそうなってしまった場合の連絡先というと、案外忘れがちです。

いざという時にスマホや携帯のバッテリーが切れているという可能性もありますから、緊急時の連絡先を控えておくことは、海外旅行において必須になります。

なかなか暗記というものはできるものではありませんから、必ずメモは持ち歩きましょう。カード会社だけではなく、大使館や領事館、宿泊先などの番号も一緒にメモしておくといいでしょう。

また、クレジットカード会社によってはその加盟店が各地にあり、紛失したクレジットカードのブロック処理や再発行を即時にしてくれる場合もあります。

ですから、アメリカ旅行の滞在先の近辺に加盟店がある、海外旅行向けのカードに入会しておくのも、海外旅行のひとつのコツになります。

自分が持っているカード会社のカスタマーサービスのフリーダイヤル、また加盟店の住所など、いざという時のためにそれらの情報を紙媒体にメモをして、持ち歩きましょう。

バスや電車、タクシーに荷物を忘れたら

もし、荷物や貴重品をバスや電車、タクシーなどの公共交通機関に置き忘れてしまったことに気がついたら、まずはその交通機関の電話番号を探し、電話をして荷物を忘れた旨を伝えましょう。

誰か他の乗客が荷物を持って行っていない限りは、見つかる可能性は高いと思われます。

「アメリカで荷物を無くすと二度と戻ってこない」「アメリカ無くした荷物が戻って来る確率は0%」という話もありますが、実際にはそんなことはありません。実際アメリカに住んでいるアメリカ人に聞いたところ、これは間違いだそうです。

そのような、荷物を無くして戻ってこなかったという経験をした人がいるのかもしれませんが、不親切なアメリカ人ばかりではありませんし、アメリカ人みんなが泥棒でもありません。

むしろ「アメリカで荷物を無くすと絶対帰ってこない!」と豪語する人は、きちんと英語でコミュニケーションを取らなかっただけではないだろうか、とさえ筆者には思えます。

その地域にもよりますが、交通機関に連絡すればスタッフはその荷物がないか探してくれます。レストランやショッピングモールでも、同じように無くした荷物が見つかれば取っておいてもらえるそうです。

悪意のある人がいるかどうかは、スラムなどの危険な地域ではない限り、日本とアメリカであまり対応に違いはありません。

また、もし無くした荷物について問い合わせても見つからなければ、警察に相談しに行くこともできます。

海外旅行で荷物の紛失や盗難などがあった場合、海外旅行保険に入っておけば保証してもらえるので、ニューヨークなどの都市部やスラムに近い場所に行くなどで不安がある人は、入っておいて損はないでしょう。

もし荷物をまるごと誰かに盗まれてしまったら

もしも、荷物をまるごと盗難に遭ってしまったら、どのように対応するべきでしょうか?

まずは心を落ち着けることが先決です。普段そのような危険があるとは、ほとんどの人は予想だにしていないことでしょう。

平和な日本でも、通り魔やスリもいないわけではありませんが、アメリカは銃社会であるということもあり、命の危険は比較的高いと言えます。近年、犯罪件数が多かったニューヨークも治安が改善され、地下鉄も安全になってきつつありますが、いつどこで被害に遭うかはわかりません。

特に、置き引きや引ったくりなどに関して、日本人は狙われやすい傾向にあるようです。特に置き引きは最も多いといわれます。

日本では、荷物を置いてカフェなどの席を確保したり、お手洗いに行っても荷物を取られる心配は少ないですが、そのように安心しきってアメリカで同じことをすると、置き引きにあったり荷物から貴重品を盗られるというケースがよく起こるようです。

そのような場面に陥ってしまったら、どのように対処をするのが正解でしょうか。

荷物を盗まれてすってんてんになった時にできることリスト

まずは、盗難に遭ったその場所の職員が居れば、荷物を見ていないか聞いてみましょう。それでも荷物が見つからず、「完全に盗難に遭った!」ということがわかれば、まずやることは以下の通り。

  1. 警察や大使館、領事館、またはインターネットが使える環境で以下の各種電話番号を調べる
  2. 海外旅行保険会社に電話をする(加入している人)
  3. クレジット、キャッシュなど各種カード会社や銀行に電話してカードを使用停止にする
  4. スマホや携帯の通信会社に連絡して電話回線を停止する
  5. 遠隔操作でスマホのデータを消去する
  6. 資金(交通費や食費)の確保をする
  7. 警察で「盗難証明書(ポリスレポート)」をもらう
  8. 最寄りの大使館、領事館で「帰国のための渡航書」を申請する
  9. 海外旅行保険会社から盗まれた荷物の保険金をもらう

荷物がまるごと無くなったとしたら、おそらくそれぞれの連絡先をメモした紙も紛失していることもだと思います。そんな時は、各種連絡先をまた改めて検索する必要があるかと思います。

もし誰かと一緒に旅行をしていればその人にスマホや携帯を借りると良いでしょう。もしもひとり旅で誰のツテもない場合は、置き引きに遭った交通機関やお店などのスタッフに事情を説明し、最寄りの大使館か領事館の番号を調べてもらい、電話を借りて連絡し、指示を仰ぎましょう。

もしくは、道を歩いている時にひったくりに遭った場合などは、近くのホテルやレストランに駆け込んで通報してもらいましょう。通行人に通報してもらうという手もありますが、お店ならより安全度も高いと思われます。

もし荷物が盗まれていても十分な交通費やお金を持っていたら、宿泊先に帰るかインターネットが使える環境で各種の電話番号を検索し、クレジットカードやキャッシュカード、電話回線の停止などのために電話連絡をします。

海外旅行保険に加入している場合は、まずそちらに電話をして「何を盗難にあったのか」ということを説明すれば、次に何をしたらいいのか、現地に合った行動を教えてくれるでしょう。

また、海外旅行保険で盗まれたものを保証してもらうために、また「帰国のための渡航書」の申請のために、警察に行き事情を説明し、盗難に遭ったという証明の「ポリスレポート」を貰ってください。

そして在アメリカ日本大使館または領事館に行き、渡航書の手続きをすることになります。

財布も携帯も何もかも失ってしまった場合は、大使館か領事館に保護を求めましょう。

海外旅行保険に加入すると一安心できる

これまでのお話で重要なことといえば、それは「海外旅行保険には入っておくべきだ」ということかと思います。

もしも海外旅行保険に加入せずにアメリカに来てしまうと、「もしも」のシチュエーションにあったときに何の保証もなく、何かを失えばただ失っただけで何も戻ってこないどころか、さらに大切な財産を失うことにもなりかねません。

クレジットカードの多くは自動的に海外旅行保険が付いているものが多く、カードの会員になっているだけで、海外旅行に行けば自動的に保険が発動するタイプのものもあります。

しかし、自動的に発動するのか、あらかじめ電話連絡をしないといけないのかはそのカードのタイプによるので、自分が持っているカードについて調べておきましょう。海外旅行保険が付いていなければ、加入してから旅行に行くべきです。

落し物や盗難は、いくら気をつけていても起こり得る事です。英語が流暢に話せればいいですが、さまざまな人種の人が居るアメリカでは人や地域によっては訛りが強かったり早口であるなど、英会話を勉強していても苦戦することもあるかと思います。

自分の国の外のアウェーの環境でトラブルに遭ってしまうと、とても大きなストレスになるでしょう。ひとり旅なら尚更ですが、人とコミュニケーションを取ることができればなんとかなります。

もし、英語に自信がない場合は、保険に入っていてもトラブルを事前に防ぐことが難しくなるので、誰か英語が流暢な人と一緒に来るか、アメリカ旅行ツアーに参加すれば安心できるでしょう。

落し物や盗難の時に使える英会話フレーズ

英語の勉強

アメリカ旅行中に落し物や盗難に遭ってしまった時、その状況を警察官やお店の人など現地のアメリカ人に説明できなければ、「Help!」を求める気持ちが届きません。英会話を駆使してコミュニケーションを取る必要があります。

「いつ」「どこで」「何を」「無くしてしまった」「盗まれてしまった」最低限これらの単語や文句を覚えておきたいところです。ただ、落し物の連絡に慣れている警察官相手ではなく、日本人観光客など英語があまり話せない人との会話に慣れていない通行人やお店の人などは、もう少し丁寧に事情を説明する必要がありそうです。

たとえば荷物の特徴など。「二つ折りの黒い財布」や「キーホルダーのついているリュック」というように、説明できれば荷物を取り戻せる可能性も高くなりそうです。

また、英会話に慣れていない人にとって難関なのが「電話連絡」ですよね。お互いの顔が見えませんから、身振り手振りやイラストで説明することもできません。リスニングとスピーチができなければ難しいでしょう。

たとえば、財布やパスポートなどを無くしてしまうと一大事ですから、いち早くその対処をするにはツアーなどのレジャーに参加している暇はありません。またレストランの予約などをキャンセルしたりなど、無くしものをすると電話で連絡する必要がある場面も出てきます。

たとえ相手の英語がわからなくても、こちらの状況だけは伝えておかなければいけません。最低限、一方的でもたとえカタコトでも「落し物した。予約はキャンセル!」と連絡した方が、先方には親切でしょう。

では、ここからアメリカ旅行中に落し物または盗難に遭った時のための英会話をご紹介していきます。

「落し物をしてしまいました」

まずは基本的なワード。

I lost my baggage!
荷物を無くした!

I dropped my phone!
電話を落とした!

無くしものや落し物については、まずは「Lost(なくした)」「Dropped(落とした)」というこの2つの英単語を覚えましょう。

上記は2つとも過去形の語です。現在形や進行形では辻褄が合わないので、過去形で覚えましょう。「Dropped[ドロップト]」の語尾の「~pped」は発音しにくいですし、たとえ現在形で発音しても、焦っている様子などで状況は伝わるでしょう。

また、「Baggage(荷物)」「phone(電話)」の部分を落とした荷物のものに変えて、詳細に相手に伝えましょう。また、携帯電話は「Phone」でも伝わりますが「Cell phone」「iPhone」という方が丁寧です。「Cell」というくだけた言い方もあります。

では、以下に物品にまつわる単語をリストアップしていきます。無くしたものの詳細に合わせて使いましょう。

  • Bag(カバン)
  • Handbag(ハンドバッグ)
  • Shoulder bag(ショルダーバッグ)
  • Backpack(リュック)
  • Purse(パース、二つ折り財布)
  • Wallet(財布)
  • Passport(パスポート)
  • Key(鍵)
  • Credit card(クレジットカード)
  • Cash card(キャッシュカード)
  • Ticket(券、チケット)
  • Plane ticket(航空券)
  • Glasses(メガネ)
  • Phone charger(携帯の充電器)

「いつどこで」「どんなものを」を明確に

では、さらにステップアップして、具体的にどんなものをどんな状況で無くしたのかを説明していきます。

まずは基本の句を少し複雑にしましょう。

I have lost my baggage.
荷物を無くしてしまっている。

これは、前述の過去形の句に「所有」の意味を持つ「Have」を付け加えて「現在完了形」にしています。

単純に説明すると、「Lost」の状態を「Have」している、つまり「無くした状況が続いている」ということです。したがって、同時に「無くした荷物を探している」というニュアンスが伝わるのです。

では、次に「いつどこで」「どんなものを」という説明をしてみましょう。

Maybe when I was being station at about 11 o’clock.

たぶん、11時くらいに駅にいた時に。

時間と場所はその時の自分の状況を当てはめます。

具体的な店名や場所が分かれば、それも必ず伝えましょう。たとえば「King’s Cross Station(キングズクロス駅)」「Starbucks Pike Place(スターバックスパイクプレイス・マーケット店)」など。

Baggage looks like a backpack, black color, have a white button badges.

荷物はリュックで、色は黒、白の缶バッジが付いています。

「どんなものを」については、前述のリストから具体的な形状や色を伝えます。また、例えば黒いリュックはどこにでもありますから、上のように「缶バッジが付いている」「Have a Spiderman key ring(スパイダーマンのキーホルダーがついてる)」などの特徴を加えて伝えるといいでしょう。

さて、これらのものをひとまとめにして伝えるとしたら、

I have lost my baggage looks like a backpack, black color, have a white button badges. Maybe when I was being station at about 11 o’clock.

白い缶バッジの付いた黒のリュックを無くしてしまいました。たぶん、11時くらいに駅にいた時に。

時間や場所に関わる話は文章の最後に持っていきましょう。全体を組合わせると少々長くなりますから、「いつどこで」「どんなものを」というのは区切って話してもいいと思います。

できるだけ無くしたものの詳細を伝え、できる限り荷物が戻ってくるように努力ができたらいいと思います。

「荷物を盗まれてしまった!」

服装

今度は、明らかに盗難に遭ってしまった時のシチュエーションでの英会話について。

引ったくりやスリをされたり、置き引きをされてしまったら、まずは平常心を保つことが先決。パニック状態ではその状況を冷静に判断することが難しく、犯人の特徴など盗まれた時のシチュエーションを覚えられないかもしれません。

警察などに状況説明をする際にも、冷静に「いつどこでどのようにして荷物を盗まれたのか」を説明しなければいけませんから、通報する前にまずは深呼吸して、心を落ち着かせましょう。

また、置き引きなどの場合は周りの人にまず「ここに置いてあった荷物を見ませんでしたか」と訪ね、荷物の行方を見ている人がいないかを確認しましょう。その時は、

Have you seen my baggage?

私の荷物を見ませんでしたか?

Excuse me, I’m looking for my backpack.

すみません、私のリュックを探しているのですが。

などと、まずは訪ねてみましょう。近くにいた人や、お店なら店員さんや隣の席の人などがいいでしょう。

そこで、「I saw a man take a backpack but is that yours?(男性がリュックを持ってくのを見ましたが、あなたのなんですか?)」などの目撃情報、または「No I haven’t see.(いいえ、見ていませんでした)」など「NO」の返答があれば、荷物は盗まれてしまったのかもしれません。

もし周囲を探しても見つからなければ、スマホやクレジットカードを機能停止にして通報しなければなりません。

また、スマホを取られてしまっていれば、通報のための通信手段もありません。また、店や交通機関などの監視カメラの映像などを確保しておいてもらうためにも、荷物を取られた場所のスタッフに話を聞いてもらいましょう。

Excuse me, I need a help for find a lost baggage. Could you tell me where the police station is?

すみません、無くした荷物を探したいのです。警察署がどこか教えていただけますか?

I think I had my iPhone stolen. May I use the sotre’s phone?

iPhoneを盗まれたかもしれない。店の電話を使ってもいいですか?

など、盗難に遭った状況を周りの人に話すことで、助けを得られる場合もあるでしょう。

とにかく、最終的には警察署に行くことになりますから、警察署や交番(”Koban” でも最近は通じます)の場所を把握しましょう。

犯人の特徴を表すワード

スリや引ったくりなど、荷物を取った人を目撃し「明らかに盗まれた!」と言う時。

アメリカでも日本でも、盗難にあってしまうともう荷物は無事な状態では戻ってこない可能性が高いとはいえ、被害にあったことを具体的に説明するためにも犯人の特徴を覚えておいて、警察に伝えましょう。

The man looks maybe caucasian, dark hair, wears black T-shirt and jeans. He is taller than me, and looks skinny.

その男はおそらく白人で、黒髪で、黒のTシャツにジーンズを履いていました。背は私よりも高く、痩せて見えました。

以上のように、肌の色、髪の色、来ていた服の色や種類、背丈や体型など、思い出せる限りの人物像を警察に伝えましょう。

そのような特徴を、以下の単語からその犯人に相当するものを探して描写してください。

  • Caucasian[コケージャン]/ White (白人)
  • Black (黒人:Negroは差別用語となるため注意)
  • Oriental (東洋人:アジア人など)
  • Colord person(有色人種:ラテン系など)
  • Dark hair / Black hair(黒髪)
  • Brown hair (茶髪)
  • Blond hair(金髪)
  • Red hair(赤毛)
  • Sunbarned(日焼けした)
  • Pale skin(肌の白い)
  • T-shirt(Tシャツ)
  • Jeans(ジーパン)
  • hoodie[フーディ](パーカー)
  • Pants(ズボン)
  • Cap(帽子、キャップ)
  • Taller than me(私より背の高い)
  • Shorter than me(私より背の低い)
  • Same hight as me(私と同じくらいの背丈)
  • Skinny(痩せている)
  • Fat(太っている)

被害にあった直後は相手の様子を覚えていられないかもしれませんが、遠目でも服装くらいはせめて確認して覚えておきましょう。

また、決して犯人を追いかけたりなどはしないように!

予約をキャンセルする時のフレーズ

もしもアメリカ旅行中に財布やパスポートを落としたり、盗難に遭うなどして無くしてしまった時は、遊びどころではありません。

パスポートの場合は「帰国のための渡航書」のための手続きをしなければなりませんし、スマホや携帯を無くした場合も電話回線を停止する手続きをしないといけません。クレジットカードも使用停止や緊急再発行の手続きが必要です。

ですから、悲しいですがレジャーやレストランの予約はキャンセルしなければいけなくなります。相手方も色々と準備をしているでしょうから、バックレはいくらフランクな国アメリカでも失礼です。

これ以上悲しい思いを蔓延させないためにも、予約先に電話を入れて、何があったかを下記のように説明し、予定をキャンセルしましょう。

Hello, my name is Taro Yamada. I had to cancel my reservation on Monday 21th January because I have lost my wallet.

こんにちは、山田太郎と申します。財布を無くしてしまい、1月21日月曜日の予約をキャンセルしなければいけなくなりました。

このように、キャンセルしなければならなくなった理由を相手に説明すれば、より先方に不愉快を与えずにすみますし、もしかすると何か代わりの案を提示してくれるかもしれません。

スケジュールを変更できるか聞いてみよう

もし、予約をした日程からまもなく、クレジットカードの再発行など現状を復帰できそうであれば、予約のキャンセルではなく、予定日を変更できるか聞いてみましょう。

キャンセル料がかかるかもしれないので、その点はいくらかかるのかを注意深くリスニングしましょう。

または代金の後払いができるのかどうかも聞いてみましょう。OKなら、予約をキャンセルしなくても済むかもしれません。

また、もし前払いで支払いを済ませていた場合は当日に料金を払う必要がありませんから、その件について尋ねるフレーズも見てみましょう。

Hello, My name is Taro Yamada. I have reserved the tour on Monday 21th January, but I lost my wallet. so can I change the date of reservation for a week later?

こんにちは、山田太郎と申します。1月21日月曜日のツアーを予約しているのですが、財布を無くしてしまったので、予約を一週間後に日程を変更できますか?

I lost my wallet, so I’m afraid that I cannot pay the fee on that day. But If I could pay later, I‘m sure to pay the fee…
財布を無くしてしまったので、申し訳ないけど当日に料金を払うことができないのです。後日払いでよければ、必ず払えるのですが…

I had paid in advance the fee by my credit card, but the card was stollen. But can I join the tour?

料金をカードで前払いしてあるのですが、そのカードが盗まれてしまったのです。でも、ツアーに参加できますか?

いかなる予約も後日払いという恩恵を得られる可能性は低いですが、あらゆるシチュエーションがありますから、一応記載しておきます。

予約して料金を前払し、すでに支払いが済んでいればツアーの参加も問題ないかもしれませんが、ツアー中の飲食など、追加で料金が発生することもありますから、一応先方に尋ねてみるといいでしょう。

英語スピーカーが同行すれば安心

以上の英会話フレーズはどれも基礎的な教科書英語的な言い回しを使っていますが、もしこれらの英会話に自信がない、暗記して喋れたとしてもそれ以上の会話が分かりそうもない…という場合、大体のトラブルを解決することは難しいかもしれません。

ただし、英会話ができる人と旅行に同行すれば別です。通訳する相手の負担が大きくなりますが、こちらも日常英会話を頑張りつつ、難しいところだけ助けてもらうというバランスならば、トラブルに見舞われても安心してアメリカを満喫できるでしょう。

英会話に不慣れでもアメリカ旅行くらいどうってことない!と豪語する人もいますが、それはよほどのタフネスがあってこそだと思います。相手に「こいつ一体なんなんだ」と思われても心に何のダメージも負わない心の強さがなければ太刀打ちできません。

また、トラブルを回避したり、現地の人から聞くことのできるマニアックな観光情報も逃してしまうでしょう。

「言葉が通じない」ということは大変なのです。日常会話がこなせても、人によっては流暢に英語が喋れないというだけで会話を拒否される、などというイジワルにあうパターンもあります。どこの国も、親切な人ばかりとは限らないのです。

また、今回の記事のような紛失や盗難のトラブルの時は、とっさに人に何かを訪ねたりするシーンもありますから、一人でアメリカに行く時はレベルで言えば中級以上の英語は身につけておきたいところです。

2、3日の海外旅行ならそれでも不足はないですが、日本からアメリカ旅行をするとなるとある程度まとまった日数で行くものですから、少しの間アメリカで生活すると言っても過言ではありません。

ですから英会話に自信がなければ、だれか英語が喋れる人と同行するのがいいでしょう。

ツアーなら間違いない

もしも英会話が全くできない、または英会話ができる友達が周りで見つからないという時は、アメリカ旅行ツアーに参加するのが最も無難な方法といえます。

航空券やホテルの手配、チェックインなど、アメリカ旅行に必要ないろいろなことをサポートしてもらえることだと思います。

現地にまつわる注意事項についても、自分で全部調べるよりずっと楽チンです。航空代と合わせても高額ですが、その分あらゆる不安が解消され、安全にアメリカ旅行を満喫できるでしょう。

ただ、英語は日本の義務教育で基礎を学ぶものですから、英会話に「慣れ」さえすれば日常会話はすぐにこなせるようになりますから、航空券とホテルの予約だけのツアーでも十分だと思います。

行き先の情報の下調べや海外旅行保険の加入など、あらかじめ十分な下準備ができる猶予をもってアメリカツアーを予約しましょう。

紛失や盗難が起こる前にできる準備は?

カメラの盗難

ここまで、荷物や貴重品の紛失や盗難が起こった「後」の対策についてお話ししてきましたたが、それらのようなトラブルはあらかじめ避けるに越したことはありません。

日本語の通じないアメリカなどの海外で無くしものをすることは大変なことです。事前にものを無くさないための準備、また、もしも無くしてしまった時のための対策を講じておくと、心配事をある程度減らすことができそうです。

アメリカは日本と違って銃社会ですし、麻薬中毒者やスリも日本国内と比較すると多数いますから、気をつけておくに越したことはありません。

荷物の管理には十分な注意が必要です。万が一の時のために、クレジットカードは二枚持って、一枚はホテルの金庫に、一枚を持ち歩きにと分けておくと不安がありません。

またクレジットカードは海外旅行向けに、海外に渡航した時から海外旅行保険が有効になるものもあります。現地のATMで現金を引き出しできるものもあります。

便利な機能がついたカードは「これ一枚で」海外旅行を十分に過ごせますが、もしものことがあったときには困ってしまいますから、予備としてもう一枚カードを持っていきましょう。

また、「引ったくりやスリにあうかもしれない」という不安を解消するためには、荷物の持ち方やバッグの選び方など、工夫できることは色々とあります。

盗難の手口を知っておくことも防犯に繋がります。特に地下鉄やバスなどの公共交通機関は、近年防犯性が高まっているとはいえ死角も多いので、注意が必要です。

「備えあれば憂いなし」です。アメリカ旅行を快適に過ごすためにも、現地で必要な貴重品管理や防犯意識を高めていきましょう。

まずは必ず海外旅行保険つきのカードを手に入れる!

まず「これだけは!」やっておくべきという準備といえば、「海外旅行保険に加入する」ということ。

クレジットカードの多くが海外旅行保険がもともと付いていますし、アメリカは現在では現金決済よりクレジットカードやデビットカードの使用を推奨しています。

ですから、特に新しくクレジットカードを作らなくてもいいか、と思うかもしれません。

しかし、クレジットカード会社によってはアメリカ国内であまり対応していないものもあります。たとえばJCBのカードはアメリカで使用できる店舗はかなり限られています。

また、元から持っているカード一枚だけでは、アメリカ旅行でなにかと不便を被るかもしれません。

海外旅行に向いているクレジットカードに、旅行に行く前に加入しておくことであらゆる不便やトラブルを避けられることもあります。たとえば、現地に店舗が多数あるカード会社なら、紛失や盗難の際のカードの使用停止や再発行など、必要な処置をその場でしてもらえます。

また、盗難に遭いカードを不正利用されてしまった時の被害額の保証もありますから、入っておくに越したことはないのです。

怪我や病気など、アメリカというアウェーの土地で思わぬ事態に見舞われることもあるかもしれませんから、緊急時のサポートやバックアップを取ってもらえるのは大切なことなのです。

カードについている海外旅行保険も、そのカードにより特徴がありますから、自分の持っているクレジットカードの付属サービスについて十分に調べてからアメリカ旅行に向かいましょう。

クレジットカードの両面のコピーを取っておく

もしクレジットカードを紛失したり盗難にあってしまったらいち早くカード会社に電話するべきですが、その会社の電話番号が手元になければ迅速な対処ができず、時間とともに不正利用をされる可能性を高めてしまうかもしれません。

どの番号にかけたら良いのか焦る前に、国際電話のために電話番号の先頭の0を「81」に変えたカード会社の問い合わせ電話番号をあらかじめスマホの電話帳に登録しておくとスムーズですが、宿泊先が友達の家であったり、旅慣れている人にとって、ここは油断するところなのではないでしょうか。

また、もし貴重品が入った荷物をまるごと無くしてしまった場合、スマホやカード会社の問い合わせ番号をメモした紙も手元にないかもしれません。

そんな時のために、まずできる簡単な対処法は「カードの両面のコピーを取ってホテルの金庫に入れておく」ということ。

カードのコピーを取るくらいなら家のコピー機でもすぐできますし、ホテルの金庫に入れておけば万が一荷物がまるごと無くなっても、ホテルに帰りさえすれば対処ができます。

また、カード会社に紛失・盗難にあったカードを問い合わせる時に、カード番号と暗証番号が分かっていると話がスムーズに運びます。特に盗難にあった時は、海外旅行保健に入っていれば盗難時に不正利用された金額を全額補償してくれますから、迅速な電話連絡が必要なのです。

これらのあらゆる面において、カードの両面のコピーを取っておくことはとても有効な対処法と言えます。また、データの流用を防ぐためにも、くれぐれもカードは日本の信用できるコピー機でコピーしていきましょう。

貴重品の持ち歩きかたを工夫しよう

貴重品

クレジットカードやスマホやパスポートなどの貴重品は、落とした時の対処法はあれど、まずは「落とさない」ということに気を配りたいところです。

たとえば、クレジットカードを二枚持ってきた場合は、一枚は宿泊先の安全な場所に保管しておきましょう。もう一枚に何かあった時のスペアとして使えます。

また、財布をしまう時はジーンズの尻ポケットよりもジャケットの内ポケットのほうが安心です。ただし、春秋など体温調節のためにジャケットを脱ぎ着する機会が多い時は、財布をしまう場所には常に注意しましょう。

パスポートやチケットなどの大切な書類は、首から下げるケースなどに入れて持ち歩くと無くす心配も少なくてすみます。スマホなども同様です。

貴重品はできるだけ、その名の通り「身につける」ように持ち歩くといいでしょう。カバンなどの手元から離れやすい荷物は、特にNYなどの都市部ではやや不安です。

ただ落し物をしないためにと「厳重警戒態勢」でいると疲れてしまいますから、ジャケットの内側や首から下げるポーチなどを利用し、できるだけ自分にとって楽な方法で貴重品を管理すると良いでしょう。

ウエストポーチやセキュリティーポーチ

海外旅行に持っていくカバンでお勧めされているのが、腰に巻きつけるウエストポーチのような体にピッタリとつくようなカバンです。

すぐに手元から離せるようなハンドバッグやトートバッグは、スリや引ったくりに遭いやすいといいます。

口が広く空いたハンドバッグを街中で持ち歩いている現地の人も見かけますが、現地の人は我々のような日本人旅行者と違って通報まで時間がかかりませんし、共通言語で「被害に遭った」と周りの人に伝えやすいので、女性でも日本人旅行者よりも狙われないのかもしれません。

比較的英会話が不自由で、華奢で危機感のない日本人旅行者は、スリや引ったくりの格好の標的なのかもしれません。防犯意識をより高めていく必要がありそうです。

そこで、ウエストポーチのような体にピッタリと張り付くようなカバンなら、強めに引っ張っても体から離れませんから、引ったくりに合う確率は格段に低くなるでしょう。

また、スリに合わないためにはウエストポーチの開口部をおなか側に回して持つことです。常にファスナーに手が届くところにあれば、こっそりファスナーを開けて中身を盗られるということもないでしょう。

もし、ファッション性としてウエストポーチを持つのが気がひけるという人は、「セキュリティーポーチ」という名前で販売されている貴重品入れを身につけるといいでしょう。

薄手のウエストポーチのようなもので、腰に巻くタイプと肩から斜めに巻くタイプがあります。薄手なので、セーターやジャケットを羽織れば隠すことができ、より防犯性は高いと言えるでしょう。

これらのように、海外旅行で貴重品を安全に持ち運ぶ方法は考案されてきていますから、旅行の準備として海外旅行グッズを取り扱っているお店などでお買い物をするといいのではないでしょうか。

財布を2、3に分けて持つ

ウエストポーチやセキュリティーポーチは防犯上で役にたちますが、フロリダ州やニューヨーク州のような危険と言われる都市ではなく、比較的安全と言われている地域に行く時には、エリアに気をつけてさえいれば、もう少し気を楽にしていてもいいかもしれません。

それでも、盗難ではなく自分がうっかり落し物をすることもあり得ます。アメリカだけでなく、海外旅行中の落し物は出来るだけ避けたいところです。

たとえば財布を落としてしまえば、クレジットカードやキャッシュカードの使用停止の処置をしても、カードの再発行までの金策に困るはずです。

そこで、財布を最低でも2つに分けて持ち歩くことで、もしも落し物などで1つ財布を落としてしまったときの対策をしやすくなります。

ただし、カードを二枚とも持ち歩くのは、二枚とも落としてしまった時のことを考えるとやめたほうがいいでしょう。一方の財布にはカードを入れてメインの財布として、もう一方には現金と緊急連絡先のメモを入れておいて、いざという時のために使う、という前提で持ち歩くのが無難です。

財布をしまう場所も、1つはカバンの中に、1つはセキュリティーポーチやジャケットの内ポケットなど、別々に分けて持ち歩けば、もしものことがあっても対処する手段を絶たれるということはないでしょう。

盗難の手口を知っておこう

もし、比較的「危険」と言われるような地域に観光に行くなら、どのような地域でどのような犯罪が起こるのか、あらかじめ知っておいたほうが良いでしょう。

たとえば引ったくりやスリなどの盗難なら、手口や「どんな人が狙われるのか」を知っておくことで、その犯行の「ターゲット」から外れることができるかもしれません。

まずはとにかく、危険なエリア(路地裏、ギャングのテリトリーなど)には決して近づかないようにしてください。観光客や人通りの多い場所を移動しましょう。

しかし、危険なエリアに足を踏み入れなくとも、自分が十分に気をつけていても危険は起こりうるので、夜中に出歩いたり一人だけで行動しないということも大切なことです。

また、地下鉄やバスなどの公共交通機関は死角が多く、周りの人や自分さえも気がつかないうちに貴重品をスられたり、ふとした拍子に引ったくられたりするケースもあるようですから、注意していきましょう。

地下鉄やバスなどで起こる盗みの手口

スリや置き引き、引ったくりなどの盗難は、特に地下鉄やバスなどの交通手段を利用しているときに多いと言います。

その手口とは、まずスリの場合だと、車内が混んでいて人との距離感が近いときなど、ポケットに入れている財布を取られる可能性があります。そういうときのために、財布を尻ポケットに入れるのは無防備すぎて良くないと言われているのです。

しかし、そういうシチュエーションは誰もが予想できるものだと思います。反対に、ガラガラに空いている車内の方が見通しが広いため、近くにいる人を把握しやすく安心できますが、その油断を突かれてしまうパターンも少なくはないようです。

たとえば、荷物を隣の座席に置いていたり、足元に置いた状態でぼんやりしていると、通りがかった隙にパッと持って行かれてしまうかもしれません。荷物には、少なくとも必ず手を添えていなければいけません。

また、イヤホンをした状態でスマホのゲームやニュースなどに夢中になっていたり、電車やバスではなくても自撮りを撮るときにスマホを遠くに持っていると、手からもぎ取られて持ち去られてしまうというケースもあります。白昼堂々、通り過ぎざまに奪っていくという犯行が増えているようです。

最近はBluetooth接続のワイヤレスイヤホンが主流になっていることもありますし、スマホが奪われやすくなっているのかもしれません。最新機種は特に狙われやすいですし、外でスマホを操作するときは体の近くで両手を添えるといいでしょう。

通りすがりのスリの手口

通りすがりざまに荷物を奪われるという心配は、ウエストポーチやセキュリティーポーチで荷物を持ち歩くなど、取られる貴重品が見えなければ心配ないと思うところですが、意外な手口で荷物を取られてしまうケースもあるようです。

たとえば「ケチャップ強盗」などと呼ばれる手口では、まず通りすがりざまにこっそり相手にケチャップをかけたりアイスクリームを付けたりなどして上着などを汚し、「上着が汚れていますよ」と声をかけ、相手が上着を脱ぐなど気を取られている間に荷物をもぎ取って逃げるという手口。

あまりアメリカでは起こらない手口かもしれませんが、注意を引いて荷物を盗むという強盗の手口は全世界共通のようですし、特にに日本人は狙われやすいようです。

どんな状況でも、急に通行人に話しかけられたときは相手を無視してすぐにその場から離れたほうがいいでしょう。相手に悪意がなければ可愛そうですが、もしもこちらが被害にあったら、という心配の方を優先しましょう。

スリや泥棒とは戦わないように

もしもスリや強盗にあったとして、犯人の逃げ足が思ったより遅かったり、自分の足が速く犯人を追いかけられそうだとしても、決して追わないでください。

アメリカが銃社会だということを忘れてはいけません。逆上させると、武器で危害を加えてくるかもしれません。

それに、相手が単独犯とも限らないのです。追いかけて行った先に仲間が待ち構えているかもしれません。

丸腰の人間が、犯罪者と対峙して勝てると思わない方が身のためです。相手が武装していたら99.9〜%こちらがやられてしまいます。女性はもちろん、男性でも、武術の心得があってもです。

スリや強盗にあっても、その場は引き下がりましょう。海外旅行保険に入っていれば、盗難などの被害は保証されます。

危険なエリアに立ち入らない、高価なものを身につけて歩かない、など、こちらができる対策をしていても、向こうからやってくる危険は避けられないこともあるかもしれません。もしもの時があった場合は、すぐに警察に通報するか、近くのホテルやレストランなどに助けを求めてください。

信頼できそうなアメリカ人はどんな人?

上記で少しアメリカ旅行に行きたくなくなるようなことを書きましたが、英会話や海外旅行が不慣れなのに1人だけで観光したり、危険に自ら飛び込むような真似をしなければ大抵の危険は避けられますから、事前準備を怠らずに臨めば大丈夫です。

「アメリカ人はだいたい怖い」というようなイメージを持たせてしまったかもしれませんが、もちろん親切な人だっています。逆に、日本人が全体的に特別に親切なのかもしれません。

たとえば、カフェやレストランなどでお手洗いに行きたい時、隣の席の人に「少しの間荷物を見ていてもらえますか」とお願いして、盗難を防ぐということもできます。友達と一緒に写真を撮りたい時、誰か現地の人にお願いすることだってできます。

ここで、「もしもそうして頼んだ人が荷物やスマホを盗んだら…?」という不安があるかもしれません。しかし、こちらもいつでもお願いする相手を選ぶことができますから、信頼できそうな人を見つけたらいいのだと思います。

カップルや子供連れの家族など、女性や子供のいるグループなら比較的信用度は高いでしょう。もしくはレストランや観光のスタッフなど、人で賑わう場所の従業員なら任せられると思います。

たとえ日本でも、特に都心では見ず知らずの他人を信用するのは難しいと思います。アメリカでもそう変わりはないのです。

備えあれば憂いなし!

アメリカは、ヨーロッパのストリートに比べれば比較的安全ということができるでしょう。州にもよりますが、観光地で露骨に観光客を騙したり、スリや強盗も少ないと思われます。

たとえ強盗や泥棒などの人的な被害は防ぎようがなくとも、自分のうっかりで物を落としたり忘れたりすることについては、気をつけて対策をすれば防ぐことができます。

海外旅行保健に入ること、行き先がどんな場所なのか、細かい下調べをあらかじめすること、貴重品の管理をしっかりと行うことなど、できる準備は出来るだけ全部していきましょう。

まさに「備えあれば憂いなし」です。弾丸旅行もきっと楽しいですが、もしかすると、どんなトラブルに見舞われても自分の身を守れる、問題を解決して帰国ができるという大人だけが満喫できるものなのかもしれません。

また、もしも宿泊先の部屋に忘れ物をしてしまった時は、そこのスタッフに後日連絡すれば国際便でその荷物を届けてもらえることもあります。

落し物や忘れ物、スリや置き引きなど、あらゆるトラブルを見越して解決策を講じていけば、アメリカ旅行を最大限楽しめるでしょう。

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