日本とアメリカで意味が違う?アメリカ人に伝わらない5つのジェスチャーを解説

日本とアメリカで意味が違う?アメリカ人に伝わらない5つのジェスチャーを解説

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留学や就職、また観光などでアメリカに滞在するとき、または日本に来たアメリカ人と会話をする時など、どのようなシチュエーションでも多くの場合は日本人が英語を勉強して、アメリカ人の言葉に合わせるということが多くなります。

また、英語のコミュニケーションには「ジェスチャー」という身振り手振りを交えて、より会話に感情を込めたり、意味を加えることもありますよね。

日本人同士の会話であまりジェスチャーを多用することはさほどないと思われます。ただし、外国人にとってはちょっとした仕草でも侮辱の意味合いになるしぐさもあり、注意が必要。アメリカ人も例外ではありません。

特にアメリカ人にとってタブーのジェスチャーもありますから、アメリカに滞在する際は現地の人の怒りを買わないよう気をつけたいところです。

この記事では、アメリカ人とコミュニケーションを取るときにうっかり失礼なジェスチャーをしないよう、「アメリカでタブーなジェスチャー」についてご紹介。

加えてアメリカと日本文化の違いも解説し、アメリカ人の「空気」を知ることで、より円滑なコミュニケーションを目指しましょう。

アメリカ人に怒られる!タブーなジェスチャー

Booサイン

日本人はジェスチャー、ボディーランゲージを会話の時に多用することはあまりありませんよね。

あったとしても、共通言語としての定型のジェスチャーというものは、多くのものが外国由来だったりします。

たとえば「サムズアップ」と言われる、親指を上に立てるハンドジェスチャーは「いいね」という意味で使います。逆に、その親指を下に向けるジェスチャーは「ブーイング」という否定のサイン。両方、日本でもメジャーなボディーランゲージですが、これらはアメリカから伝わったものです。

こういった、手話のように共通の認識で日本にも伝わっており、相手に通じるとわかっているものなら、こちらも間違って使うようなことはありません。

しかし、日本人に染み付いているささやかな仕草が、アメリカ人にとっては侮辱とも取られるジェスチャーになってしまうことも。

たとえば「手招き」。実はこれが、日本人がついやりがちな「アメリカ人を怒らせるジェスチャー」の典型例なのです。

また、写真を撮る時の「ピース」のサインは特に問題なくても、カメラに手の甲を向けた「裏ピース」は意味の違うものになるよう。

日本人が気づずにしてしまいがちなハンドジェスチャーはだいたい上の二つほどですが、アメリカの文化を知っている人は、相手をちょっと挑発するくらいの軽い気持ちで「中指を立てる」サインを使いがち。

しかし、こちらはちょっとした挑発だと思って使わない方がいいという事はわかりますよね。日本人が思っている以上に、そのサインには「Hate」が篭っているものです。

ほかにも、アメリカ文化にはふさわしくない日本人の仕草はそれなりにあります。

順を追って説明していきましょう。

「おいで」をするときのジェスチャー

日本人が離れた相手を呼ぶとき、「おいでおいで」手招きをすることがありますよね。

この、「手のひらを下に向けてパタパタと上下に振る仕草」は、アメリカ人には別の意味で使うジェスチャーになります。

しかも、それははっきりと侮辱の篭った意味合いになるため、相手を不愉快にさせたり、思わぬトラブルを生むこともあるかもしれません。

この、もはや日本人の生活習慣に染み付いている「おいで」の仕草は、実はアメリカでは「あっち行って」と追い払うサインになってしまいます。

その上、似たような動きで、ゲイやトランスウーマンなどのセクシャルマイノリティーや、女性的な男性を侮辱するサインにもなってしまうのです。

アメリカは先進国の中でも「LGBTQ」に関する認知度の高い国で、ニューヨークなどの人口密度の高い都市部では特に、セクシャルマイノリティーに対する差別には厳しい目を持っています。

しかし、そのようにセクシャルマイノリティーに対する関心が集まるまでに、かなりの激しい差別がありました。それだけ人の活気があり、人々が傷つきながら戦ってきた戦果というものがあるということでしょう。

しかし、アメリカ中南部の田舎の地方では、まだまだ性差別は多いそう。日本人も、相手に失礼のないように、または「田舎者」と思われないように、正しいサインを覚えましょう。

アメリカ流の正しい手招きは、向きをただ逆にするだけ。手のひらを上に向けて、親指以外の指を軽く曲げる仕草です。

格闘家や、ブルース・リーが映画で相手を挑発する時の仕草に似ていますが、ただ「ちょっとこっちに来て」という意味合いなので問題ありません。

ただ、意識していないとつい、慣れ親しんだ「手のひらを下に向けた手招き」をやりがちです。良く顔を合わせる人や友人には、あらかじめ「日本流のやり方だから、侮辱しているんじゃないよ」と伝えておくといいでしょう。

人差し指だけを曲げる「おいで」はセクシーな暗示?それとも…

アメリカ流の「手招き」は手のひらを上に向けて。そのようにすれば誤解も与えることなく安心ですね。

実はこの「おいで」の仕種には、やり方がもう一つあります。

それは、アメリカ流の手招きと同じベースですが、相手を見つめて人差し指だけを「ちょいちょい」と曲げる仕種です。

人差し指から小指までの4本の指を曲げて手招きをするより、印象的に見えます。意味合いに違いはありませんが、より強調したサインにすることができます。

たとえば、上司がオフィスで待ち構え、こちらに向かってこの人差し指の「手招き」をしている時には、なにやら重要な話がある時、となります。

これは十中八九これから怒られる時のサインですが、笑顔の場合はもしかしたら特別なオファーがあるのかもしれません。

また、クラブやバーなどで異性にこの「手招き」をされた時は、ナンパをされている可能性もあります。

叱責をする時、またはナンパの時に「相手を呼び寄せる」やり方ですね。いろんな意味で、攻撃的な手招きとなるのです。

「ピースサイン」と「Vサイン」の関係

Vサイン

写真を撮る時、なんとなく手持ち無沙汰な気がしてとりあえず「ピース」をすることってありますよね。

実は、この「ピース」を写真を撮るときにやるのは世界でも日本人くらいのようです。でも自然に体が動くくらいには、慣れ親しんだ動作だと思います。

このピースサインの由来について、聞いたことがあるでしょうか。いまや「ピース」と言われていますが、もともとは違う意味で使われていました。

始まりは中世のイングランドとフランス間の戦争時に生まれたと言われています。兵士が敵を目がけて弓を引くとき、二本指で矢を番える姿を想像してください。

ピースサインに使う、人差し指と中指の二本指です。もし敵に捕まって捕虜にされてしまうと、二度と弓を引けないようにその二本の指を切り落とされてしまったといいます。

ですから、「二本の指があるよ」と相手に見せることは、「まだ戦えるぜ!」とアピールすることになります。また、日本の指を立てた時に「V」の文字に見えることから、「Victory / 勝利」の頭文字を取り、「Victory sign / 勝利のサイン」と呼ばれるようになりました。

ピースのことを「Vサイン」とも呼ぶことは、ここから来ています。

この「勝利のサイン」はアメリカ人にも通じます。しかし、この「Vサイン」を平和の「ピース」と意味を変えたのは、実は1960年代以降になります。

はじめはベトナム戦争に対する反戦運動のなかで「平和祈願」のサインになったと言います。

そこから、日本のテレビタレント(井上順)がカメラのCMでピースサインをしたことで、日本中に「写真とピースサイン」の関係性が広まったのです。

ベトナム戦争の終戦後、世界のなかでこの「ピースサイン」は廃れていきましたが、日本だけはこのCMムーブメントによって固定の文化となりました。

ですから、アメリカ人の若い人には、このハンドジェスチャーがどんな意味か、いまいちわからないのかもしれません。

「裏ピース」はまったく“ピース”じゃない

このピースサイン、よく中高生くらいの若い人は少しアレンジをきかせて、手の甲をカメラに向けた「裏ピース」、または縮めて「裏ピ」というものが流行ったことがあります。今はもう死語になりつつあるかもしれません。

日本人にとっては「ちょっといつもとちがうピースサイン」くらいの認識で、特にどんな意味があるのかは考えていないと思います。

ですが実際、この「裏ピース」の意味とは、はっきりと相手を侮辱するハンドサインです。

それに性的な意味で「やれるものならやってみな」という挑発になります。仲のいい友だち同士ならアメリカ人でもやることもあるようで、中指を立てるほどではないというものの、他人に向けるものでは到底ないのです。

ですから、写真にこの裏ピースをして写るというのは、実はとっても恥ずかしいことだったんですね。アメリカ人にはとても見せられません。

なんとなく挑発的な意味だとわかって、反骨的な若者が使うというパターンもありますが、本場の人からすると「アナーキーでカッコいい」よりも「おバカで下品」な印象の方が強く、クールな印象ではないようです。

この先、より日本には外国人観光客や移住をする人も増えてきますから、国際社会を意識して、裏ピースで写真を撮るのは封印したほうがいいかもしれませんね。

軽い気持ちでやらないで!「中指を立てる」

日本にも、いまや「中指を立てる」というハンドジェスチャーが浸透しています。

欧米発の海外ドラマや映画の中の登場人物が良くやるからですね。コメディにも頻繁に出てきます。

フィクションの中だけではなく、アメリカ人もよく使っています。ですから、私たちから見るとただ単に軽く「コノヤロウ」という気持ちで使っているように見えます。

しかし、それは間違い。中指を立てるサインはアメリカでは頻繁に使われているものの、日本人が思っているよりも強めの侮辱なのです。

英語は悪口の種類が多く、強烈なものばかりです。あらゆる言語の中でも、日本語は悪口や差別用語が規制されてきたので、英語に比べるとうんと優しいのです。

中指を立てるサインの本当の意味合いとは、「コノヤロウ」ではなく「犯すぞコノヤロウ」…という、強烈で性的な意味も含む侮蔑のサイン。

アメリカ人は、世界中からやってきた移民で作られた国です。人種や思想でよく同じ国籍同士でも意見の相違や差別でぶつかり、戦っている傾向があります。そのなかで、恨みの感情も育つというものかもしれません。悪口のレベルも高いのでしょう。

よって、日本と違って、仲の悪い相手と強烈な侮辱を日常的にやり取りする程度には、アメリカという国は殺伐とした世界なのだと言えます。

平和な日本に、中指を立てるハンドジェスチャーはふさわしくないのかもしれません。少なくとも、軽い気持ちで使うのはやめましょう。特にアメリカ人相手にやると、報復されると思ったほうがいいでしょう。

「Fワード」も同様に

「中指を立てる」というサインは、同様の意味合いのスラングの「Fuck 〜」と同様です。

このワードはよく海外のテレビ番組などで規制されます。「ピー」という副音声が入るときは、大抵この「禁句」が使われているときです。

「F-word」「F-bomb」とも呼ばれるこの禁句、日本語訳では「くたばれ」などと訳されることが多いですが、先も述べたように、日本語には悪口が少ないので、このスラングを正しい威力で訳せる言葉がないのです。

ですから私たち日本人が思っているよりもずっと下劣でひどい言葉だと思っていいでしょう。

「Fuck’in 〜」という言い方も、よく「このクソ〇〇」と訳されますが、親しい友だち以外の前ではアメリカ人だって使いません。たとえ親友の前でも言わないという人もいます。

少なくとも、英会話を流暢にこなせないうちは使わないようにしましょう。「F ワード」は初心者には強すぎるアイテムなのです。

「お辞儀」は悪くないけどやりすぎると…

「お辞儀」というボディランゲージは、日本人が日頃から一番している動作かもしれませんね。

頭を下げることで相手を敬う姿勢を表す仕種ですが、実際のところアメリカでも「会釈」くらいは仕事や弔問などのシーンでよく見かけます。

しかし、アメリカ人にとって「人に頭を下げる」という行為は、日本人が感じているよりも大きい意味を持っているのです。

日本人は、「お辞儀をする」「相手を敬う」などの尊敬、謙譲の姿勢という礼儀の「型」を幼い頃より教育されます。

小学校でも、いつの間にか同級生を名前ではなく苗字にさん付けで呼ぶようになったり、親戚に敬語を使うようになるなど、大人になっていくにつれ礼儀を教え込まれますよね。

日本の社会では、特に目上の人に対して礼儀を尽くすことを重要視されますが、時には自分が尊敬できない相手に対しても頭を下げなければいけない場面だってあります。

そのような日常の中で、「お辞儀をする」という行為に気持ちが伴わない場合というのは、それなりにあることなのではないでしょうか。

対して、アメリカには日本でいう敬語らしい敬語というのはなく、あるとしても略語や短縮形を使わずにきっちり喋ることくらい。

よって、基本的にアメリカ社会は老若男女問わずコミュニケーションが平等にできているのです。

相手と自分が対等であるということが基本である中で「お辞儀をする」という行為は、アメリカ人にとっては日本人以上に感情が伴うものとなります。

ですから、アメリカ人が「頭を下げて相手よりも自分の立場を低くする」という行為をただのポーズで取ることは滅多にありません。そもそも、常に相手と対等かむしろそれ以上でありたいと思っている野心的なタイプのほうが多いので、お辞儀は基本的にはしません。

アメリカ人には、日本人にお辞儀をされると(本当はただのポーズであっても)相手がなんとなく弱い立場に見えてくるものです。ですからアメリカで仕事をするときは特に、自信過剰になるくらいがちょうど良く、頭を下げるのではなくアメリカ流の相手と対等な挨拶にするといいでしょう。

胸を張って「握手」をしよう

握手

アメリカでは、上司と部下の関係でも、特にマネージャーと従業員くらいの立場の差くらいなら対等です。お辞儀をするのは、大企業の内部だとプレジデント相手か、コンサートの挨拶くらいだと思っていいでしょう。

取引先や営業先など、初対面や顔見知りの相手に対する「アメリカ流」の対等な挨拶というと、「握手」です。

「お辞儀をする」という日本流のビジネスマナーだと、アメリカ人にとっては仰々しすぎて落ち着かないようです。それに、マナーの「型」にとらわれて感情が見えない相手は、いまひとつ信用に足らないように思われてしまうかもしれません。

特に営業なんかだと、腰の低い落ち着きのない相手よりは堂々としている人の方が、自社製品に自信があるように見えます。

ですから、アメリカでビジネスをする時には、アメリカ流の挨拶を身につけましょう。

やり方としては、胸を張って、「Hello, nice to meet you」「Hi, how are you?」などとかわしながら右手で握手します。

両手で相手の手を包んではいけません。あくまでも爽やかに、力強くです。相手が複数いる場合は、できるだけ全員と握手しましょう。取りこぼしのないように。

ビジネス上だけでなく、「自信がある」というのはアメリカ国内において大切なマインドなのです。根拠がない自信でもいいので、堂々としていましょう。

逆にアメリカ人がやりがちな「日本」のジェスチャー

日本人のやりがちなジェスチャーもありますが、アメリカ人が日本流だと思って間違って使っているジェスチャーというものもあります。

私たちが思っている以上に、アメリカ人は日本の正しい文化を知らないものです。

たとえば、漢字や熟語の意味を知らずに恥ずかしいタトゥーを入れてしまったり。最近だと、アメリカのポップスターであるアリアナ・グランデが自身のアルバムにちなんで、手のひらに「七輪」というタトゥーを入れたというニュースがありました。また、忍者や侍が今でもいると本気で信じている人までいます。

日本人もアメリカ文化に興味津々であるのに対し、アメリカ人にとっても日本は興味深い国文化を持つではあるのですが、表面的なイメージばかりが浸透してしまっていることについては、なんともいえない面白みがありますね。

また、私がアメリカに滞在した時は、「私は日本人です」と自己紹介すると、高い確率で「手を合わせてお辞儀をするポーズ」をされました。

これは多くの場合、相手がこちらの文化を馬鹿にしているわけでは決してなく、あくまでも日本流の礼儀だと思ってこちらに合わせてくれているつもりのようです。

しかしこの挨拶の仕方は、タイやカンボジアなどの仏教圏では一般的ですが、日本ではしませんよね。

結構、アメリカ人はアジア圏を一緒くたにするところがあります。こちらが、ドイツ系やフランス系などの顔の区別がつかないように、日本人と韓国人と中国人の区別がつかない、というのはわかりますが、せめて東南アジアとは線引きをしてもらいたいものです。

もし、アメリカ人と挨拶した時に東南アジア流の挨拶をしてきた時には、せめて「それは日本ではやらないよ」と教えてあげましょう。

正しい日本文化を教えてあげよう

先ほども述べたように、アメリカ人のほとんどは日本の正しい文化を知りません。

アメリカでは、基本的な教育のカリキュラムに日本語教育も日本文化について教える事項もないので、日本を知ろうと思ったら自分で調べるしかないのです。

しかし、テレビや映画、アニメや漫画など、日本の様子を知ることのできるメディアも有名になったことで、「着物」「漢字」などは知られています。

ですが、あくまでも表面的な「様子」ですから、着物の着方や漢字の意味を詳しく知っているわけではありません。アメリカ人は日本文化の「見た目」は知っていても、「中身」についてはまだ未知の領域なのです。

日本文化を詳しく、わかりやすく紹介するメディアがまだあまりないのが理由の一つかもしれませんが、アメリカ人としても、日本文化の「見た目」を享受するだけで満足なのかもしれません。

よって、挨拶などの正しい日本の作法を教えてあげられる機会は、アメリカ人の相手と直接対面したときくらいに限られてきます。

ですから、もし旅行に来ているアメリカ人と交流する機会があれば、日本の正しい文化について教えてあげたらいいかもしれませんね。

日本とアメリカの文化の違い

日米交流

日本とアメリカのボディーランゲージが異なるように、日本とアメリカの文化は異なる部分の方が多いものです。

アメリカは先住民を除けば、基本的にヨーロッパの文化を引き継いでいます。地球上の場所も遠く離れていますし、言語も文化も180度違う国だと言っても良いでしょう。

コミュニケーションの取り方も、考え方も日本人の奥ゆかしいやり方ではなく、「わかりやすく、包み隠さず」が基本的。建国から300年も経たないうちに世界の中でもトップクラスの経済力を誇る大国になったアメリカでは、情報伝達は速さが重要視されるのかもしれません。

そのように、伝えたいことはスピーディーに相手に示すアメリカでは、コミュニケーションが盛んにされます。幼稚園や小学校から大勢に向かってプレゼンテーションをするカリキュラムが組まれているということもあり、討論や議論は日常的です。

その日常的なディスカッションの内容は、政治の話や思想の話も含まれます。若者同士の間でも、世間話のように政治の話が出ることは日常茶飯事。なんとなく政治や思想の話を避ける日本人とは異なるポイントの一つでもありますね。

コミュニケーションの方法も豊かで、特にフィジカルな面で人との距離感が心地よく近いような気がします。他人と正しい心の距離をとる方法がわかっているからこそ友達同士の挨拶のハグは当たり前ですし、挨拶に男女の壁もありません。

こうしたアメリカのコミュニケーション文化を知ることで、英会話の勉強もより手応えを増すのではないかと思います。

アメリカの文化がどのような空気を持っているのか、少しだけ解説していきましょう。

人種差別・性差別にとっても厳しい

あらゆる場面で意見交換をよく行うアメリカでは、意見の相違や思想の違いからくる差別に対して、あらゆる運動がされてきました。結果、都市部では人種差別や性差別に対して理解が深まっています。

そのように討論を重ねてきた結果、人々の思想の移り変わりは日本と比べてもめざましいものがあります。アメリカの先進的な思想は、日本も影響を受けることもしばしばですね。

また、差別に対しては、日本人にとって驚くほど厳しい目で見られます。リベラルな思想を持つ人に対しては、日本のコメディアンのように冗談にすることは許されないと思っていいでしょう。

しかし、アメリカ中部や南部では特に、未だに差別的な感情が根強く残っています。それに黒人差別が激しいのは過去の出来事ではなく、現代にも続いているものです。

アメリカはあらゆる人種や思想、国籍の人たちが集まった国ですから、人々が理解し合うのには長い時間が熱量が必要でした。変えていくべき差別や悪習があっても、人々が行動を起こさないと何も変わらないので、差別を受ける立場の人たちは今でも戦わざるを得ないのです。

つまり、差別とはアメリカ国内では日常茶飯事で、差別との戦いも日常なのです。とても冗談になんてならない話題です。

「日本人」というのはほとんどの人が移民ではなく日本で生まれ育ち、同じような肌と髪と目の色の人に囲まれて育ってきましたから、ほんの少しの違いには過敏なほどであるものの、差別が生まれるような差異はアメリカに比べて少ないと言えます。

したがって、アメリカでは差別は厳しい話題だと把握しておきましょう。日本人は思っている以上にアメリカで問題視されているような差別問題に鈍感なので、アメリカを訪れる際やアメリカ人と話をする機会があれば、これらのことには気を使いましょう。

アメリカの「パワーウーマン」

日本は、ジェンダーギャップ指数(男女の社会進出の格差の度合いを示す指数)ランキングにおいて、世界水準を常に下回っています。日本は素晴らしい文化を持つ国ですが、残念ながら、先進国の中でも女性の社会進出や「生きやすさ」に対する意識の低い、女性が差別される国でもあります。

比べて、アメリカは上位には届かないものの、世界水準を大きく上回っています。近年の女性の権利主張や、元々西洋思想から来ているレディファースト精神も相まって、女性の立場が日本の基準よりも男性と平等に近いといえます。

その影響か、アメリカの女性はまるで女王のような威厳があるように思います。日本人女性のように男性に尽くすことは論外で、優しくされることを当然として享受するタフな姿勢があります。

男性と同じかそれ以上うに社会で活躍するようになり、心身ともに強いです。そのような男性がタジタジになってしまうほど強い女性のことを、アメリカでは「Power woman / パワーウーマン」と言ったりします。

日本の女性は理想の結婚相手の男性に収入を求めますが、同時に仕事に家事や育児もこなす人は多いです。それに対してアメリカの女性はというと、理想の男性に収入を求めるのは同じですが、家事や育児も同様に求めます。

男性と同じかそれ以上に仕事で稼いでいる立場の人も少なくはなくなってきているので、たとえ結婚しても「もう夫は嫌いで別れたいけど収入を頼らないと生活できないから…」という状況は起こらない傾向です。そのため、逆に男性が女性に尽くさないと捨てられてしまいます。

むしろ、過激なパワーウーマンは男性とつるむことすら嫌い、同じようにタフな女性同士だけで交流することも。怒らせるとおっかないです。

そういった強いパワーウーマンが「女性差別警察」のような役割を果たすことで、アメリカの社会の男女格差もより解消されてきているようです。しかし時には逆に「男性蔑視」と言えるほど過剰な思想を持つ人も少なくないので、優しい日本人女性がアメリカ人にモテるという逸話も納得できるような気がしますね。

参照:The Global Gender Gap Report 2018 | 世界経済フォーラム

日本人はアメリカ人にどう思われている?

日本は西洋やアメリカの文化を常に取り入れています。また、日本にとってアメリカは、どこか「憧れの存在」であるような印象を持っているところがあります。

音楽やダンスのシーンは特にアメリカの影響が大きいのではないでしょうか。歌唱力のような技術面で、「アメリカで認められたら世界に通用する」というイメージがありますよね。

そのような憧れの国からは、「日本人」というものがどのように思われているのか、気になるところではないでしょうか。

特にアメリカ人にどう思われていようが、人の意見一つで自分のあり方をわざわざ変える必要はありませんが、社会全体のあり方としては参考になる部分もあると思います。

ただ、「アメリカ人」と一口に言っても、アメリカは「United States」ですから、州や地域によって人の思考の傾向はさまざま。親日の傾向にある州もあれば、日本人など「元敵国の田舎者」くらいにしか思っていない傾向の地域もあります。

日本のテレビ番組では、日本に旅行や移住しているアメリカ人を取材したり、まるで「アメリカ人は日本人を尊敬している」かのような描写をしているものが多くありますが、実際のところは日本人に興味さえ持っていないアメリカ人は少なくないのです。

ただし、一度日本に観光に来た人は日本が大好きになって帰っていくようです。日本に訪れたことのあるアメリカ人は、「ご飯がとっても美味しい上に健康的」「文化が素晴らしい」「日本人が親切にしてくれて嬉しかった」と口を揃えて言います。

言葉について、人によっては「日本語という素晴らしい言語を話せるんだから英語を喋る必要はない」という人もいますし、アメリカ人は日本語を話せるほど滅多に学ばないので、日米のコミュニケーションの際には、日本人ばかりが英語に合わせなければいけないという場面は少なくありません。

しかし、日本のことをもっと知ってもらいたい、好きになってもらいたい、と少しでも思うなら、世界中の中でも認知度の高い英語を勉強しておくことはメリットしかないので、最低でも喋るか喋らないかは別として英語を聞き取れるようになると良いのではないかな、と思います。

ほかのアジア人と区別されないこともある

先にお話しした「タイやカンボジア人の挨拶」をされることや、また見た目の似ている韓国人や中国人に間違われたりなど、アメリカに旅行に行った日本人は、ちゃんと自己紹介が済むまでは「日本人」と見なされない傾向にあります。

多くのアメリカ人にとっては「日本人=アジア人」と大きな括りで一緒くたにするものだと思って良いでしょう。

たとえば日本人野球選手の「イチロー」が活躍した球団のシアトル・マリナーズの本拠地であるワシントン州のシアトルは、戦後の日本人の移民もあり、住んでいる日本人の人口も他の州と比べて多い傾向です。また、イチロー選手の活躍により、比較的日本人に対して良い印象を持たれています。

ただし、そんなシアトルでさえ意外なほど日本人に対する印象は薄いのです。日本は観光地としては人気な方ですが、日本や日本人が好き、というアメリカ人はどちらかといえば特殊といってもいいでしょう。

「クールジャパン」という言葉がありますが、実際アメリカ人にクールだと思われているアニメ、漫画、ゲーム文化も、どちらかといえばアメリカ人のなかでも「オタク」の人たちにのみ賞賛されているものです。アメフト選手やチアリーダーのようなタイプのアメリカ人にはそれほど浸透していません。

それだけ、日本は多くのアメリカにとって「知る人ぞ知る秘境」のようなものなのでしょう。

しかし、「温泉」「着物」などの文化や、日本人の俳優やミュージシャンが渡米して活躍しているなど、徐々にその知名度は上がっています。この先数年だけでも、日本人に対する印象も変わってきそうです。

コミュニケーションが豊か

友達のハグ

アメリカの公用語は英語ですが、スペイン語を話すエリアも多くあります。ヨーロッパの文化が基礎なので、言語や文化も西洋由来なのですね。

西洋のコミュニケーションは、ボディーランゲージに富んでいます。ジェスチャーやアイコンタクト、表情だけで意思表示をしたり、会話のツールが多いのです。

それに対して日本語はというと、英語やスペイン語に比べて「ハイコンテクスト」の言語であると言われています。

「含みのある言語」のように考えれば良いでしょう。声に乗せた言葉ではなく書かれた文章だとしても、言葉尻ひとつで気分や感情を表現することができるので、ジェスチャーやアイコンタクトのような身体的な表現力はかえって必要ないのかもしれません。

日本語に比べてヨーロッパの言語はどこか記号的な面がありますから、ジェスチャーやアイコンタクトなどのオプションも多様なのでしょう。

また、アメリカ人は意思疎通がはっきりとしていて、なおかつスピーディ。要件があれば早めに伝えますし、内容もはっきりと伝えます。日本人のコミュニケーションと比べてとても大胆な側面もあります。

アメリカ人は感情豊かな人が多く、自分の感情をハッキリと表現しますし、嫌なことはハッキリと嫌と言います。「察して!」という相手に頼るコミュニケーションはとらない人たちです。

誰とも友好的に挨拶をする反面、広く浅い付き合いばかりかといえばそうでもでもなく、ホームパーティーには親しい友人だけを呼ぶことがほとんどです。

車に乗って運転者の顔がお互いに見えない状況になると、運転マナーが悪かったり、急に殺伐とした感じになるようなドライな面もありますが、付き合いが長くなる程に甲斐性のある国民性、という印象です。

友人になったら「ハグ」は男女問わず

アメリカ人は「顔見知り」以上の相手には、挨拶の時によく「ハグ」をします。

「ハグ」とは抱きしめ合うことですが、そんなにべったりと密着した抱擁ではなく、3秒ほどお互いに軽く腕を肩や背中に回すくらい。胴体をぴったりくっつけるような「ハグ」は恋人同士だけなので、挨拶のハグというのは非常にフランクなコミュニケーションになります。

挨拶はハグは男女の垣根もなく、「友達」という認識なら、友達のカップルの異性と挨拶で軽くハグを交わそうがノープロブレムです。

ただし、たとえ友達同士でもそこまで身体的な距離感が狭くない日本人にとっては、挨拶のハグは緊張の瞬間だと思います。私も初めてアメリカ人と挨拶でハグをした時は緊張しましたし、いっそ断ろうかなとさえ思っていました。

しかし、第一印象というのは大事なものですし、断ってしまった後の気まずさを想像すると、よほど人と接触することが苦手ではない限りは、ハグに応じた方がいいでしょう。ヨーロッパと違い挨拶の時に頬にキスまでするのは珍しいので、怖がらずに応じてあげましょう。

カルチャーショックを擦り合わせるのもひとつの交流

アメリカの文化と日本の文化は、コミュニケーションの方法を比べても、「180度異なる文化」だと言っても間違いないほど違いのある文化です。

アメリカ人にとって日本は未知の部分が多いこともあり、こちらが英語力を身につけて相手のアメリカ人のペースに合わせてあげない限り、交流につまづくこともあります。

ただこちらが全てをアメリカ人に合わせてあげる必要は、もちろんありません。異文化同士のコミュニケーションは受け取る側にも技術が要るものですから、こちらに見向きもしない相手とは別に無理して交流しなくてもいいのです。

もしも相手が日本文化に興味があるならば、たとえ言葉がお互いにあやふやでも、楽しいコミュニケーションになります。たとえば、アメリカ人の俳優が入れている漢字のタトゥーの本当の意味を教えてあげたり、恋愛の話をするのも盛り上がります。

あまりにも「アメリカ人が思っている日本文化のここが間違いだよ!」というのもやや執念深い感じがするのでオススメしませんが、異文化同士とはいえ、相手と自分とのあいだにはどこか共通の部分もあるはず。

ただポジティブな感情で会話に臨むだけで、相手もリラックスして話ができますから、「日本人」「アメリカ人」ではなく、ただの「ひとりの人間同士」として、対等なコミュニケーション取れたら理想ですね。

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